Lecture syllabus ( 「解析学」シラバス)
関数、微分、積分
.- 講義資料,確認シートは印刷して,講義に持参してください.
- 確認シートは各自の勉強や講義時間内での演習のために公開しております。提出する必要はありません。
- スライド、確認シート
- 1) Lecture 2019/04/11: ガイダンス,
- 2) Lecture 2019/04/18: 関数, スライド配布資料, 写像, スライド配布資料, 確認シート2
キーワード:関数とグラフ(直線の方程式、直線の傾き、定義域と値域、偶関数と奇関数、合成関数、増加関数と減少関数、自然対数、単射な関数と全射な関数、逆関数、対数関数、三角関数)
学生:関数は何ですか?
x を色々な値をとる「変数」とします。各xに対してそれぞれ1つの値yを対応させる関係がある時yはxの「関数」である。y=f(x)と書きます。
xのとる値の範囲を「定義域」、それに従ってyのとる値の範囲を「値域」といいます。特に指定のない限り、定義域はなるべく広くとるのが普通です。
関数y=f(x)について、対応しているxとyの値の組(x,y)をxy座標平面上に点として表示したとき、それらの点全体を関数y=f(x)の「グラフ」といいます。
例えば、y=f(x)=(1-x2)1/2のグラフは以下の通りです。
この関数の定義域は[-1,1]となる。値域は[0,1]となる。
関数例:
- 直線:yがxの1次式, y=ax+b
- 放物線:yがxの2次式, y=ax2+bx+c
- 円:y2+x2=r2
- 楕円:(y/a)2+(x/b)2=1, a>b の時は、横長の楕円
- 双曲線:(y/a)2-(x/b)2=1, a>0, b>0; xy=k (直角双曲線), y=sinh(x); y=cosh(x); y=tanh(x)
- 三角関数:y=sin(x); y=cos(x); y=tan(x)など
- 指数関数:y=ax, a≠1(aを1でない正の数とします=「底」)、定義域 ]-∞,+∞[、値域 ]0,+∞[ ; a=eの時は、y=ex
- 対数関数:y=loga(x), a≠1(aを1でない正の数とします=「底」)、定義域 ]0,+∞[、値域 ]-∞,+∞[ ; a=eの時は、y=loge(x)=Ln(x)
学生:逆関数は何ですか?
逆+関数:です。英語で"function inverse"と言います。
すべての関数の満たすの合成関数:f(f-1(x))=x。
例えば、右の逆は左です。上の逆は下です。このように一般の関数が逆関数を持っています。例:指数関数(exp(x))の逆関数は対数関数(log(x))である。
平面上で関数 y=f(x) のグラフとその逆関数y-1=f-1(x)のグラフは直線y=f(x)=x=y-1=f-1(x)に関して対称(Symmetric)である。逆関数はどうやって求めるのか?
y=f(x)の時、y-1=f-1(x)が逆関数です。 y=f(x)の時、yが従属変数とxが独立変数である。逆関数は逆にxが従属変数とyが独立変数である。関数 逆関数(途中記述) 逆関数(変数名の入換) y=f(x)=x+1 x=f(y)=y-1 y-1=f-1(x)=x-1 y=f(x)=x2 x=f(y)=y1/2,y>=0 y-1=f-1(x)=x1/2,x>=0 y=f(x)=e2x x=f(y)=(1/2)*Ln(y),y>0 y-1=f-1(x)=(1/2)*Ln(x),x>0 y=f(x)=Ln(2x+3) x=f(y)=(1/2)*(exp(y)-3)=(1/2)*(ey-3) y-1=f-1(x)=(1/2)*exp(x)=(1/2)*(ex-3) ... ... ... - 3) Lecture 2019/04/25: 関数の極限, 確認シート3
極限と連続(極限の定義、性質、左方極限と右方極限、連続、連続関数)(1)学生:関数グラフの漸近線は何ですか?
漸近線 x = a は f(x) に対しての垂直な漸近線となる(以下に示す条件の少なくとも一つを満たす場合に)。- x→a-, lim y=f(x)→ +∞
- x→a+, lim y=f(x)→ +∞
- x→a-, lim y=f(x)→ -∞
- x→a+, lim y=f(x)→ -∞
学生:関数の極限値は形式的に求めると一般的に求めるのあるか?
形式的に求めるのはε-δ論法を利用する。
関数f(x)が点aを含む区間で定義されているとする。任意の正の数εに対して、正の数δで次の条件を満たすものが存在するならば、関数f(x)はaでf(a)に収束するという。
例:
δ=ε=0.01で終了します。
一般的に求めるのは極限の性質や基本関数の極限ルールを使用する。
- 4) Lecture 2019/05/16: 関数の連続と導関数、スライド配布資料, 確認シート4
極限と連続(極限の定義、性質、左方極限と右方極限、連続、連続関数)(2)
関数f(x)が点aで連続であるとは:ということである。ε-δ論法の記述は以下の通り:
学生:単調な関数は何ですか?
区間Iで定義された関数f(x)が、条件をみたすときf(x)はIで「単調増加」であるという。「単調減少」も同様に定義される。
- 三角関数:y=sin(x)は[-π/2,π/2]で単調増加, y=cos(x)は[0,π]で単調減少; y=tan(x)は[-π/2,π/2]で単調増加
- 指数関数:y=ax, a≠1(aを1でない正の数とします=「底」)、定義域 ]-∞,+∞[、値域 ]0,+∞[ ; a>1の時は、単調増加; 0< a <1の時は単調減少
- 対数関数:y=loga(x), a≠1(aを1でない正の数とします=「底」)、定義域 ]0,+∞[、値域 ]-∞,+∞[ ; a>1の時は単調増加; 0< a <1の時は単調減少
- 5) Lecture 2019/05/23: 導関数,スライド配布資料(先週の資料), 確認シート5.
(曲線の傾きと接線、微分の定義と表記法、微分の公式、合成関数の微分、陰関数の微分、指数・対数・三角・逆三角関数の微分) (1)
Wikipediaの定義学生:合成関数の微分法の証明は?
- 6) Lecture 2019/05/30: 高次導関数, スライド配布資料, 確認シート6.
導関数(曲線の傾きと接線、微分の定義と表記法、微分の公式、合成関数の微分、陰関数の微分、指数・対数・三角・逆三角関数の微分) (2)
極大と極小(テキスト配布資料4:極値(極大値、極小値),
- 7) Lecture 2019/06/06: 不定形の収束、級数の収束と発散、Taylor展開,
先週の資料, 確認シート6 (問題:5., 6., 7.)
テーラー展開(公式)と近以式,
近以式、曲線の概形の確認シート
確認シート7,
- 8) Lecture 2019/06/13:Taylor展開,先週の資料
微分総合問題(復習).
-
学生:テーラー公式とマクロリン公式の違う?
- テーラー公式は任意の x=a (a は関数の定義域内の点)に対して冪級数展開関数である。
- マクロリン公式は x=0 に対して冪級数展開関数である。
学生:近似値をテーラー展開を用いて小数第 n 位まで求める時、テーラー展開の n 次式まで行うことで良いでしょうか? 剰余項R
n (x)は?
答え:
誤差Eを与える時、剰余項Rn (x)の絶対値を誤差Eより小さいの満たす n を求める必要とする。
例えば、マクロリン公式を用いてネピア e の小数第 2 位までの近似値を求めよ。
ex = 1+ x + 1/2! x2 + 1/3! x3+ 1/4! x4+ ...
x=1 => e = 1+ 1+ 1/2! + 1/3! + 1/4! + ...
Rn (x)=ec/n! (0 < c < 1)
ec < e < 3 => Rn (x)< 3/n! < 0.005 <=> 600 < n!
結果:n = 6 (6! = 720 > 600)
e = 1+ 1+ 1/2! + 1/3! + 1/4! + 1/5! + 1/6! ≅ 2.72 - テーラー公式は任意の x=a (a は関数の定義域内の点)に対して冪級数展開関数である。
- 9) Lecture 2019/06/20:不定積分と定積分(用語と表記、積分公式、定積分の公式、置換積分) (1) スライド配布資料(積分1)、, 確認シート8
(2) 不定積分(スライド配布資料(積分2)), 確認シート9積分,確認シートの内容の確認.
例題 .
- 10) Lecture 2019/06/27:不定積分(スライド配布資料(積分2)) (第9回の資料(2)と同じ), 確認シート10 定積分(用語と表記、積分公式、定積分の公式、置換積分) (1) (スライド配布資料(定積分)), 確認シート10, 授業中の例題
- 11) Lecture 2019/07/04:定積分(2), 面積と体積 (スライド配布資料), 確認シート11
- 12) Lecture 2019/07/11:二重積分 (テキスト配布資料), 微分・積分の応用, 確認シート12
確認シート12の解
-
学生:放物線 y=x2+2x-1 と直線 y=x+1 に囲まれる図形の面積Sを求めよ? この問の解について誤りが訂正します。マイナス面積がある?
マイナスの面積は書かないので、プラスにする。定積分がマイナスしても、結果をプラスにする。 x = [-2,1] 区間に S = integrate(x+1 - (x2+2x-1)=integrate(2-x-x2)の面積です。9/2が正解です。
でも、マイナス値の定積分は存在します。それはマイナスの面積ということは図形がx軸の以下にある面積が大きいということです。例えば、y=2x-3, x=[0,1]区間の定積分は-2です。 y=cos(x), x=[0,3π/2]区間の定積分は-1です。
次の例では、面積は常にプラス値ということです。
- 13) Lecture 2019/07/18:広儀積分 (スライド配布資料), 微分・積分の応用,
- 14) Lecture 2019/07/25:復習 , 確認シート20, 平成21年度の試験問題と解,
解の修正: 不定積分:
B2(3) ∫ 2x+1+(1/x)+(3/x2)+(1/x3) dx = x2+x+log(x)+3*(-1/x)+(-1/2x2)+C
平成23年度の試験問題,
平成25年度の試験問題と解, 解の修正:
問題A4(2):
不連続点:x=1
問題B3(2):
積分:(5x+3)3, ∫(5x+3)3 dx = (1/20)*(5x+3)4 +C
問題B5(1):
定積分: ∫1 2 log(x) dx = 2log2 -1
問題B6(1):
定積分: ∫0 2 x/((x2-1)2+1) dx, u= x2-1,
∫-1 1 1/(u2+1) du/2 = 1/2(Atan(1)-Atan(-1))=π/4
問題B8(1):
S=∫0 2 (x/2 - x2/4)dx = 1/3
学生:二重積分の極座標への変数変換の領域Dから領域Eの過程が分かりません?
x,y の領域が異なるという点で、その結果も異なります。
x=rcosθ, y = rsinθ とおくと、ヤコビアンは|J|=rである。
dxdy = rdrdθ
もう一つの例を見ましょ。
この例のポイントは0 ≤ x なので、θ ∈ [-π/2,π/2] になる。
- 15) Lecture 2019/08/01:期末試験,
4コマ目:14:40〜16:10, 資料の持込可
External Links
- Pythonライブラリによる解析学(極限値、微分)
- Wolfram Alpha: calculus
- Maxima 数式処理オンラインシステム
Instructions to Maxima --- 入力部:編集できるテキストエディタ --- integrate (log(x),x); <---積分命令(関数, 変数) diff (log(x),x); <---微分命令(関数, 変数) Calculate <---クリック --- 出力部 --- (%i2) integrate (log(x),x); (%o2) x log(x) - x (%i3) diff (log(x),x); 1 (%o3) - x (%i4)
- Wikipedia Calculus
- Wikipedia Mathematical_analysis
Contact
Responsible: David Ramamonjisoa
(e-mail: david@iwate-pu.ac.jp, phone:019-694-2576)
This page is designed by David Ramamonjisoa