更新12/aout/2003
図書室  私の本棚

本を読んだり、お芝居を観たりするのが好きです。
最近読んだり観たりしたもののレヴューを書きました。半年分。
芝居はちゃねるばっかり。映画はヨーロッパばっかり。今年の夏は踊る大捜査線2が観たい。
(上から新しい順)
 
舞台
最近観た舞台 映画 最近観た映画 本 最近読んだ本

最近観た舞台
 
炎のハイパーステップ!! 中島かずき作
劇団ちゃねる
再び新感線。80年代テイストなんでしょうねえ。面白かったです、話が。いさどりランカ(字がわからん)はイサドラ・ダンカンだよね?もみあげの仁コーチは絶対途中で死ぬと思ったのに、裏切られたよ。
ちゃねる的には、新旧オールスターキャスト総出演な感じがよかった。個人個人は上手くなってると思われます。ダンスは全然ハイパーじゃないけど、そんなとこツッコミしてもしょうがないので。気になるのはむしろ、立ち姿(あれ?誉める予定だったのに)。体力ないとできない芝居、熱演でした。
晴れのちくもり時々涙… 阿部照義作
劇団民藝
御都合主義といってしまえばそれまでの話。南風洋子の声が、静かに喋ってるのに一番後ろでもはっきり聞きとれるのがすごいと改めて思うのであった。
精肉工場のミスター・ケチャップ 佃典彦作
劇団ちゃねる
ラスト、随分とさわやかに終わっていたが、私の印象だと、もっともっとブラックな話なんじゃないかと思う。パンチドランカーとしてサンドバッグ叩く人生を選んでも、救われるとは思えない。
ちなみに、ちゃねるの人がここを見てるのかどうか知らないが、キャストに新人君が二人いたのに、アンケートで一人しかチェックしなくてごめんなさい。うっかりでした。ついでに私のちゃねるお気に入り三代目はタカハシ君であることをカミングアウトしておこう。
鈴が森
時鳥殺し・御所五郎蔵
松竹大歌舞伎 歌舞伎座行った〜!何年振りかしら。仁左衛門と玉三郎観てきました。うわ〜い目の保養〜♪辛い時苦しい時には今日の仁左衛門を思い出してがんばれます。
ここだけの話
ここだけの話!?
高橋いさを作
劇団ちゃねる
何回観たかな、これ。ノーマル版は、主演女優のテンションが高く、今までで一番よかったかも。それとも私が慣れてきただけでしょうか。脚色版は、笑えましたが、コントになっていた。
令嬢ジュリー ストリンドベリ作
エイコーン
栗原小巻と清水紘治。豪華なタッグ。筋書きとしては、19世紀だと思うと衝撃的なんですが、今観るとどうなんでしょう。演出が微妙。
選択ノススメ 劇団ちゃねる またもやO川ワールド。数多い登場人物はそれなりに整理されていたけど、話が途中で終わってます。作者へのツッコミが先に立ち、役者へのツッコミを忘れた。
人間合格 井上ひさし作
こまつ座
太宰治ってそんなに好きな作家ではないだが、ここの太宰はいい奴。最後がちょっと、観念的というか演説っぽくなっちゃったかなあ。すまけいは常に絶品。
缶詰 文学座 すばらしく面白かった。おじさんの話でこんなに笑わされ、ほろりとさせられるとは。私の中で去年のベストプレイに選びます。

最近観た映画
 
戦場のピアニスト
ロマン・ポランスキー監督
エイドリアン・ブロディ主演
盛岡の最終上映を観た。
いやもう。泣きました。2時間半のうち半分以上泣いていたと思われます。首が濡れるほど泣いたよ。もしもテレビで観ていたとしたら、途中で挫けてチャンネルを変えてしまったことでしょう。つまらないからじゃなく、見続けるのが苦しくて。
ラスト、エンドクレジットのショパンが終わるまで、客席の誰も立ち上がりませんでした。客電が着く時には一部ですが拍手が起こりました。私はといえば、打ちのめされて、拍手をする気力もありませんでした。顔もぼろぼろだった(^^;;
ヨーロッパ史を人よりは知っているつもりでいましたが、まだまだ知らないことが多すぎる。
ショパンのピアノって美しい。サントラ買って、また涙しました。
チョムスキー9・11
ジャン・ユンカーマン監督
主演はノーム・チョムスキーということになるのか。時事ネタなんで、イラクがあんなことになってしまった今となっては、なんともはや。アメリカを止められる者はいないのか。
八人の女たち
フランソワ・オゾン監督
カトリーヌ・ドヌーブ主演
もとは舞台劇なんで、そう思って観ないと不満に思うかも。私としては非常に面白く観ました。フランス人にとって、家族より恋人が大事なのは当たり前。だけど愛なんて最後は自分が傷つくだけだと知っている。
ダニエル・ダリューを筆頭に豪華女優陣の共演。歌はサービスだと思うべし。
メルシー!人生
フランシス・ヴェベール監督
ダニエル・オートゥイユ主演
邦題がムリヤリです。濃いフランスの中年男を次々繰り出し、ゲイネタでライトコメディーにするなんて、さすがフランス。ゲイと衛生用品工場に目がいきますが、離婚とかリストラとか、実は社会派。上の映画もそうなんだけど、ドパルデューのような主役クラスの人がさくっと脇に回ってるとこが深い。

最近読んだ本
 
フリークス 綾辻行人 今ごろ読んでみたり。ミステリは、仕掛けより語り口ですね、やはり。
作家小説 有栖川有栖 作家を題材にした短編集。書くことが好きなはずなのに書くことに追われる苦しみ、一部身につまされます…
ペルシャ猫の謎 有栖川有栖 雑誌で読んだ「スイス時計の謎」が気に入ったので、久々にアリスと火村の国名シリーズを買ってみた。実験的な感じで、それはそれで面白かったです。推理小説っていうより心理小説風?
どすこい(安) 京極夏彦 雑誌でとびとびに読んでたけど、続けて全部読んで初めてわかる仕掛け。こんな風に遊べるのっていいなあ。
サンタクロースの大旅行 葛野浩昭 トルコの聖人、聖ニクラウスが、なんで赤い服着て空を飛ぶようになるのか、という話。授業のネタにしてしまった。
仁左衛門恋し 小松成美 襲名後のインタビュー。というか、これも一種の聞き書きってやつですか>某先生。たとえこれが虚像でも構わない。ますます惚れるよ、仁左衛門。
花のひと―孝夫から仁左衛門へ 宮辻政夫 仁左衛門の襲名披露をメインにしてますが、関西歌舞伎の昔とかわかって面白い。私が知ってる孝夫さんはもう花形スターだったから、不遇の時代もあったのかと思うと感慨深い。

<じぶん>を愛するということ 香山リカ 80年代サブカルチャーの担い手の一人だった精神科医の著者が、80年代の遺産としての90年代「わたし探し」「癒し」ブームを考えます。「わたし探し」「癒し」という言葉に胡散臭さを感じる私には大納得の書。
「人の心を救う中に『ほんとうの私』はあるに違いない」と大学の臨床心理のコースに大勢の大学生が殺到する(本書206頁)そうですが、そういう人にこそこの本を読んで論破してもらいたいものです。
インターネット市民スタイル
【知的作法編】
野村一夫 オンラインで活躍中の「さまよえる社会学者」野村一夫氏の著作。
検索の仕方とかネチケットとか、実用的な情報も多いが、ポイントはそこではない。
インターネットで得しよう、とかそういうつもりで使うんじゃなくて、「ゲットする」より「プットする」方が大事だ、と言っている。
ここみたいなへっぽこなページでも、ないよりはましってことです。
さあ、みんなもネットの海へ漕ぎ出そう!「だれかがあなたを待っている」!(本書3ページ)
交通死−命はあがなえるか− 二木雄策 著者の二木さんの娘さんは、成人式を目前にして交通事故で娘が亡くなりました。その結果、二木さんは、刑事裁判、民事裁判、保険金制度などについて、色々な疑問を持ちました。読みやすい本なので、手に取ってみてほしいです(岩波新書)。
私の感想としては、著者の意見すべてに賛成はできないのですが、実際に裁判に関わった著者が、裁判と弁護士にとても不信感を持ったということで、裁判制度の現状を考えさせられました。こちらも見て下さい
獅子座の流星群 ロマン・ロラン この秋極大だった流星群に敬意を表して。こういう大上段に振りかぶった話はけっこう好きだ。
これには特集があるので、そちらをどうぞ。ここをクリック

 
 

 応接間に行く
 
 


 
 
 
 
 

紋章
 
 
 
 

 この部屋から秘密の部屋へ行くことができます。
そこには私の趣味に関するいろいろなおしゃべりがあります。
でも、そう簡単にお客様をご案内することはできません。
秘密の通路を探してみてください。