2011年7月23日 森吉山で沢登り 桃洞沢〜赤水渓谷   
吉木,今野・常田・松浦(4年) 

昨年度の2009年9月6日の氷渡洞に続く冒険企画として,今年度は沢登りに学生を連れてきました。
メンバーは,氷渡洞とまったく同じですが…。
このコースには,2年前の7月にも,県立大学山岳部の部員2人を連れてきています。
とくに危険な場所はなかったので,今回,岩登り未経験のゼミ生を連れてきました。
初体験の沢登り,気に入っていただけるでしょうか。

松浦君:「ゴメン常田。俺も先に行くわ〜」

常田君がへっぴり腰であまりに遅いので,
待ちきれずに今野さんが横を抜いていきます。

そして,すぐ次の滝。
今度の滝は滑りやすそうです。

次々と出てくる滝を突破し,ようやく赤水沢本流に合流。

まずは,念のため,現在地を確認します。
三人寄れば文殊の知恵。
どこにいるか,結論は出ましたか?

下流に進むにつれて,次第に滝も多くなり,しかも表面が磨かれているようになってきました。
この高さだと,ふざけて落ちるわけにはいかないので,慎重に下ります。

乾いていて滑りにくい岩肌を,摩擦を効かせて登っていきます。
下から見たときは難しそうだったけれど,意外と簡単に登れます。

7時近くになっても,深い谷底に陽は当たりません。
汗もかかずに,サクサク登ります。

それでは,ということで,滝の右側から今野さんが挑戦。
途中まで登ったけれど,結局行き詰まってしまいました。
「え〜,戻れない〜っ」 結局,水に落ちる羽目に。

上流は分岐が多いので,沢を間違えないように現在地を全員で確認。

正しく現在地を理解しているか,アサカ先生に教えてもらっています。
常田君:「アサカ先生,今はここでしょうか?」
アサカ先生:「ダメだ,こりゃ(苦笑)」
そんなアサカ先生も,地図はあまり得意ではないんですけどね。
                      (6月の栗駒山を参照)

抜かれてなるものかと,滑って滝壺に飛び込んだ常田君。
そして,あきれる松浦君。

と思ったら,また次の滝が。
でも,だいぶ慣れてきました。

滝を突破し,一安心。

やや大きな滝が出てきました。
どこから下るか,常田君と松浦君のアイデアを確認。
常田君が先頭で下ります。

明るい雰囲気の谷で,気温も上がってきて,
今野さんが元気になってきました。
滝壺に飛び込みたがっています。

と言っても,ときどき滝も出てきます。

赤水沢を下ります。
先ほどまでとは打って変わって,緩やかで明るい沢です。

現在地も確認できたし,陽のあたる場所もあるので,ここで昼ご飯にしました。

調子に乗って歩いていて,滝で滑って滝下のポットホールに落下してしまった常田君。
照れ隠しのピースサイン。 怪我しないように,注意してね。

赤水渓谷の流域でも,渓床にはたくさんのポットホールがあります。
落ちないように気をつけながら,軽快に進みます。

滝の下りは,登るよりも難しい。
滑らないように注意して下ります。

分水界を越えて,隣の赤水渓谷の流域に入ります。
ここからは沢を下ります。

源流も間近。

全員,無事に登れました。

滝の上端。

必死の常田君と,余裕の今野さん。
常田君:「うわぁっ,ここは危険かも。来ない方がいいよ〜。」
今野さん:「ふ〜ん」

気落ちした松浦君に替わって,珍しく常田君が先頭に。
正面に滝が見えてきました。

先頭を歩くけれど,いつも不安で後ろを振り返ってばかりの常田君。
「ここ,ムリじゃないッスか〜?」

滝の左側から,倒木を利用して松浦君が挑戦。
「苔が滑って,こっちはムリだ〜」

高さ5mくらいの滝に到着。
どこから登るか思案します。

岩や石ころがほとんどなく,ひたすら岩の上を歩いて行きます。
沢底に落ちてきた岩は,長期間止まることなく,簡単に下流に流されてしまうようです。
大雨のとき,この沢がどんなことになっているのか,見てみたくなりました。

幅広いナメ床を,渓流タビでヒタヒタと歩いて行きます。
谷の側壁には,雪崩で磨かれた岩肌が露出しています。

今回の沢には,河床にたくさんのポットホール(甌穴)が見られます。
写真のポットホールには一見すると出口がありませんが,トンネルになった排水口があります。
注ぎ込む流水で,大きな泡の塊ができていました。

滝の左岸側を登ります。

だんだん谷幅が狭まり,それっぽくなってきます。

岩床を薄く滑らかに流れる水に,早くも喜んでいます。
でも,この後飽きるほど見ることになります。

大学に2時に集合し,朝5時に森吉山野生鳥獣センターの駐車場に到着しました。
すぐに,沢登りの支度に取りかかります。
松浦君は,なにやら職人風ですね。
常田君は,うん,いつも通りですね。

緩やかなナメ床を,ポットホールに落ちないことだけに気を配りながら,ただひたすら歩きます。
朝だったら大喜びしていたところですが,もう見飽きてしまって,感激もありません。

周囲の地形と地図を見比べながら,間違った沢筋に入らないように注意して歩きます。
常田君は地図を読めないので,まったく気にせずに歩いていますが…。

次第に水量が少なくなってきました。

赤水渓谷との分岐にて。
常田君と松浦君は土木用ヘルメット,今野さんはスキー用のヘルメットです。

午後2時半に森吉山野生鳥獣センターの駐車場に着きました。
乾いた服に着替え,帰り支度をします。
大学に戻るには,ここから3時間もかかります。

結局,左岸のヤブ伝いに下りました。
2年前に山岳部の学生と来たときと,ほぼ同じルートです。

なにやら,滝が出てきそうな予感。

突然,今野さんが滝壺へダイブ。









今野:「あ〜,スッキリしたっ」

ポットホールにヒキガエルが落ちていたので,
救出している様子です。

最終的に,松浦君がムリと判断した滝の左側を今野さんが突破。
今野さんが歩いたとおりに,男どもも従います。

今野さん:
「最初からこっちから登れば,水に落ちなくて済んだのに〜」
松浦君:「・・・・・。」

河床に砂が溜まり始めたら,もう終了間際です。

兎滝の下で,トレッキングツアーの人たちと遭遇。
皆さん長靴で来ていました。
ここから下流は,一般の人も歩ける沢です。

20分以上かかって兎滝を回り込み,沢筋に戻ってきました。
ヘタレの常田君があまりに遅いので,待ちくたびれた今野さんは泳ぎ出しました。

「これが,兎滝か〜」
「どうやって下りようかなぁ」

    「飛び込んじゃえば?」 「一人でどうぞ」

しばらく単調な沢歩きが続きます。

しばらく快適に下ります。

桃洞滝にて。