1.情報化時代の企業経営

現代企業における経営

モバイルコンピュータによる客先でのリアルタイムな受注・納期の確定

メールやWebを用いた人事活動

コンピュータによる事務処理

コンピュータによる財務処理

コンピュータによる顧客管理

コンピュータを用いた経営分析

コンピュータを用いた設計

コンピュータを用いた自動生産

コンピュータを用いた販売活動

など

情報化社会

現在、企業活動の様々な場所でコンピュータを利用した情報処理が行われる社会となってきている。

企業におけるコンピュータ利用形態の変化

スタンドアローンによる使用:データ処理
  ↓
バッチ処理によるオンライン:データ通信
  ↓
リアルタイムオンライン処理:コンピュータ&コミュニケーション
   ↓
モバイルコンピュータの活用

[例]
  銀行の場合 岩手銀行 沿革 インターネットバンキング
  生命保険

 

コンピュータにおけるハードとソフト

初期のコンピュータ:高価、現在に比べ低機能(1企業で1台)
  ↓
低価格化、高性能化(一人1台)
    コンピュータが利用される分野の増加
       →コンピュータ利用の多様化・複雑化・高度化

ソフトウェアの重要性の増大、コストの増加

[専用基幹システムの開発] VS [パッケージ基幹システム]

パッケージ基幹ステムの例

大蔵大臣

勘定奉行

情報化の広がり

情報網の発達
  →大都市を中心としたものから地方への広がり

情報システムの発達(低コスト化、効率化)
  →大企業を中心としたものから様々な業種へ
    →伴い、コンピュータを利用する業務が多岐にわたるようになってきた。

近年、クラウドコンピューティングの発達により、専門スタッフや初期投資、設備投資などの負担が少なくなり様々なレベルの組織で情報システムが利用される状況

情報に携わる人

産業としての情報就業者:

コンピュータメーカで情報に携わる。

ソフトメーカで情報に携わる。

情報サービス産業で情報に携わる。

など

業種としての情報就業者:

漁業で情報に携わる。

農業で情報に携わる。

行政で情報に携わる。

など

近年、スマートフォンやIoT機器の普及により、より広くなっている。

2.情報化の進展

情報化社会のとは、

「情報化社会とは、物質・エネルギー的要因とともに世界を構築する 根元的な素材と位置づけられた情報的要因が、あらゆる側面で産業化の対象と なっていく社会である」(吉田, 1989)

物質やエネルギーにくらべて相対的に情報が重視される社会

商品のコストにおける物質の占める割合が低下し、デザイン、情報処理・伝達などの情報の占める割合が増加した社会

情報含有量の変化により物質・エネルギー要因のコストが減少し、情報的要因の比重が増大する。

物質・エネルギー的要因:原材料、生産設備、輸送費、人件費、光熱費、設備維持費、・・・

情報的要因:マーケティング、広告、市場調査、デザイン、生産管理、在庫管理、製品管理、・・・・

各企業のマーケットが日本全国や世界規模に広がり、情報コストをかけて情報収集、処理、分析し、そのニーズを見出す必要がある。

3.産業の情報化

産業における情報化

モノやサービスの生産において、生産要素としての情報の投入量が増えること。
例]
  デザインによる使用する物質の減少
  ジャストインタイムによる在庫の減少
  インターネットを利用した発注による材料費の減少
  配車システムによる低資源化
  無店舗販売による低資源化

その結果
出力の品質・性能が向上し、付加価値が高まる。
物質やエネルギーなどの他の入力が節約される。
→情報原単位が上がり、物質原単位やエネルギー原単位が低下する。

生産における情報化

FMS(フレキシブル生産システム)、CIM(コンピュータ統合生産)

効率的生産のためのオーダーエントリーシステム

企業経営における情報化

経営戦略、経営計画の立案における情報要求の高度化

計画の執行管理やコントロールのための情報化

意思決定を支える意思決定支援システム

戦略情報システム

オフィスオートメーション

ネットワーク化

ローカルエリアネットワーク(LAN)

インターネット

イントラネット

企業間ネットワーク

Eコマース

4.情報の産業化

情報産業の生成、成長

情報処理産業
  ソフトウェア業:Microsoft, Google, Apple等
  情報処理サービ業
  情報提供サービス業:Google, 帝国データバンク

コンピュータ産業
  コンピュータ製造業:TOSHIBA, NEC, Dell, Apple, Google,..., iPhone組み立て工場
  コンピュータ部品製造業:Sony, Sumsun,
  コンピュータ販売業

本来情報産業に属さない産業でも情報産業として捉える企業が増えている。
  銀行:オンライン処理、インターネットバンキング
  不動産業:インターネット検索
  小売業:POS、チケット、コンビニバンク
  運輸業:集配情報

  →本来人手で行っていた作業を機械化し、情報ネットワーク化により、情報サービスを競争戦略の有効な手段として使用する。

今後の情報化産業

情報処理の外注化により、より情報に特化した情報産業が育成される。

クラウド化によりグローバル化や一極集中化の可能性

産業の情報化と情報の産業化の関係

お互いの成長が他方を成長させる。

互いに一方が他方の成長を促進させる。

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