今回は、メールマガジン・メーリングリスト関連のホームページ紹介です。メーリ ングリストは、送信されたメールが、参加者全員に届くシステムであり、複数の人々
で情報交換・共有をするときに利用されます。本連載では、1999年1月号で詳しく紹 介しています。一方、メールマガジンは、電子メールで配信されてくる小さな新聞の
ようなものです。読者登録しておけば、発行された段階で配信されてきます。利用者 の立場から見ると、メールマガジンは基本的に受け取るだけですが、メーリングリス
トは受信だけでなく発信もできるというところに違いがあります。
教育関係では、教科・地域・プロジェクトごとなどで、教員を対象としたメーリン グリストが数多く存在しています。また、教育ニュースや学習教材のようなメールマ
ガジンも配信されています。
今回はこういったメーリングリストやメールマガジンの情報が公開されているサイ トを紹介していきます。これまで連載で取り上げていないページを中心に紹介します
(以前紹介したものにつきましては、バックナンバーのページをご覧ください)。
●火曜の会メールマガジン
http://www.kayoo.org/mag/
情報教育の教育現場での実践をサポートするメールマガジンです。永野和男先生を はじめとする複数の先生方による連載があり、購読は無料となっています。火曜の会
という名前は、火曜の夜に行われていた勉強会に由来するとのことですが、その名の 通り火曜日(隔週)に発行されています。2000年1月に創刊され、現在も継続中です。
メールマガジンの内容は、情報教育関連の最新動向や、日記・エッセイ、図書紹介 など、役立つ情報が満載となっています。授業で役立つホームページ紹介もあり、毎
回違ったテーマで数件のホームページが紹介されています。読者からのフィードバッ クへの返事もあります。書き手の雰囲気が伝わるような記事を目指しているそうです
が、まさにそのとおりの読みごたえのあるメールマガジンとなっています。
「購読の申し込み」として、配布先のメールアドレスの登録や解除が簡単にできる ようになっています。また、「過去のマガジンの取り寄せ」を行うことができますの
で、途中から参加した人や登録前に記事内容を確認したい人でも、過去にどんな記事 があったのかを参照することができます。
●現代教育新聞社
http://www.gks.co.jp/
ここからは、教育関連の7種類のメールマガジンが発行されています。最新ニュー スや、ホームページ紹介が主な内容となっており、バックナンバーを見ることができ
るものもあります。操作パネルのページから簡単に配布先アドレスを登録することが できます。
「GKS NEWS LETTER」は、教育の最新ニュースが載っている毎週発行のメールマガジンです。海外 の教育情報やおすすめサイトガイドもあります。「総合的な学習NEWS
LETTER」は、総合的な学習に関連した研究会等の案内・募集、ホームページ紹介があ りますが、読者へのアンケート結果や読者の声など、読者から寄せられた情報が中心
となっています。「21世紀の黒板フォーラムニュースレター」は、情報教育ニュース、 イベント情報などがあり、教育に役立つホームページ紹介が充実しています。「地
Cベント情報などがあり、教育に役立つホームページ紹介が充実しています。「地域 教育メールマガジン」は、地域ごとの教育委員会の情報等が送られてきます。「KOKU
GO MAIL-MAGAZINE」は、三省堂が発行しているもので、国語教育に関連するニュースや 、ホームページ紹介があります。「専門学校メールマガジン」もあります。
●フロントページ
http://www.english-net.co.jp/~duke/index.html
英会話を学ぶことができるメールマガジンを発行しているサイトです。無料ものは 下記の2種類が提供されており、かなり人気が高いようです。
「話す英文法で生きた英会話」は、意見を的確に伝えられる実践で使える英語力の 習得を目的として、毎週金曜日に配信されています。内容は、例えば虫食いダイアロ
グとして、英会話例(英文)に数箇所空白があり、意味がとおるように単語を埋める 問題が出題されています。日本語訳が用意されているので参考にしながら解くことも
できます。解答の英文や、語句の解説も載っています。また、読者からの英会話に関 する質問への回答もあります。
「日常英会話が英語の基本!」は、自分の意見をやさしい語を使って言えるように することを目的として、毎週月曜日に配信されています。内容としては、ある状況下
での英会話例と、注目すべき部分の解説、日本語訳があります。読者からの英会話に 関する質問と回答も載っています。
このサイトは他にも、英会話無料レッスンのWebコンテンツ(音声付もある)が充 実しています。
●まぐまぐ
http://www.mag2.com/
メールマガジンの発行者と読者をつなぐサイトです。メールマガジンの発行手続き や読者登録を支援する機能が提供されており、教育関係のメールマガジンの多くも、
ここの機能を利用していると思われます。
このサイトには、非常に多くのメールマガジンが登録されており、カテゴリをたどっ たりキーワード検索により自分の興味あるメールマガジンを探すことができます。気
に入ったものが見つかれば、自分のメールアドレスを入力して登録ボタンを押すだけ で登録完了となり、配信が開始されます。登録解除も簡単に行えます。バックナンバー
を見ることができるものもあります。
教育関連では、「学校・教育・研究機関」というカテゴリがあり、さらに校種別や 語学、教育全般などのサブカテゴリに分かれています。教育ニュースの配信や、教育
の問題に対する考察、普段の生活で感じたことの紹介、練習問題の配信など、内容は 様々です。
また、自分が発行したい時には、発行申請を行って、審査が通れば登録され、発行 が可能となります。Web上から発行の手続き作業を行うことになります。
●高校「情報」を語る
http://hi-joho.k12.gr.jp/
教育関連のメーリングリストは数多くありますが、今後ますます議論を必要とする と思われる話題として、高校「情報」を題材としたメーリングリストのページを取り
あげます。
このサイトからは、「高校「情報」を語るメーリングリスト」の内容が公開されて います。このメーリングリストは、新教科「情報」を中心とした情報教育や情報の活
用について、意見交換を行っていくために設置されました。新教科ですので、大半の 教員が手探り状態になっているでしょうから、皆で一緒になって考えていくというこ
とも大切なことであると思います。そういったときに、メーリングリストが役に立つ ことでしょう。
「過去ログ」では、1ヶ月単位でログがまとめられており、過去の送信記録をすべ て参照することができるようになっています。
「メーリングリストのご案内」には、目的や参加方法、運用形態などが載っていま す。対象は、高等学校新教科「情報」に興味を持つ方だそうです。参加方法は、電子
メールの本文にコマンドを書いて送信する方式となっています。
●Yahoo! eグループ
http://www.egroups.co.jp/
このサイトでは、eグループ(メーリングリスト)の作成を無料で行うことができ ます。
eグループの作成は、すべてWeb上の指示に従っていけば簡単にできます。ただし、 ユーザ登録を行っていないと作成できません。eグループの管理についても、すべてW
eb上で行うことができ、参加メンバーの追加・削除、過去ログの確認(月ごとの投稿 数やその内容)を行うことができます。また、投稿されたメールの管理者への配信方
法や、参加希望者が自動登録できるかどうかなどを細かく設定することもできます。 グループは公開(このサイトに載る)でも非公開でも作成することができます。
さらに、メーリングリストの機能だけでなく、共有フォルダや予定表、投票ページ を作成したりするなど、グループ作業を行うための、いろいろな機能が用意されてい
ます。
このサイトでは、作成して公開設定にしたeグループがカテゴリごとに整理されて います。自分の気に入ったeグループを見つけて参加することも可能です。教育に関
連したカテゴリもあります。
●メーリングリストインフォメーションストリート
http://www.ml-info.com/
メーリングリストに関するあらゆる情報が入手できる統合サイトとのことです。
「メーリングリスト"超"入門講座」では、メーリングリストとはどんなものかの説明 や、基本心得の説明があります。メーリングリストのことがわからない人は、まずこ
こを読んでみるとよいでしょう。
「メーリングリスト開設の手引き」は、まだ作成途中の部分も多いですが、独自で メーリングリストを開設するための方法(準備や運営等)が載っています。また、基
礎知識編の中には、メーリングリストとメールマガジンとの違いの解説もあります。
「メーリングリストビギナーズコラム」では、メールで感染するウイルスの話題や、 メーリングリストのエチケットなど、メールを利用する際に知っていた方がよいこと
が説明されています。他にも、メーリングリストの用語集もあります。
「ML・メールマガジン検索リンク集」もあり、メーリングリストやメールマガジン を検索できるサイトへのリンク集となっています。
●JERIC
http://www.jeric.gr.jp/
このサイトにある「お役立ちリンク集」には、「教育関連ML・MMリンク集」があり、 教育に関係したメーリングリスト(ML)やメールマガジン(MM)のページへのリンクが
提供されています。
このMM・MLリンク集は、「ML・MM検索」、「教育全般」、「教科別」、「校種別」、 「地域別」、「特殊教育」、「技術」・「技術情報」、「図書」、「保健室」の10個
のカテゴリに分類されており、それぞれに対して、メーリングリストとメールマガジ ンのサイトへのリンクが提供されています。かなり多数のリンクが提供されています
ので、ここを見れば既存のメーリングリストやメールマガジンの実態(種類)をある 程度把握できると思います。
補足としまして、JERICは早稲田大学IT教育研究所の一機関として、教育現場が インターネットを教育利用する際に発生する様々な教育的な問題に対して、
情報提供や助言などの支援を行う非営利機関です。このサイトからは、教育関連のニ ュースや、教育お役立ちリンク集、インターネットの教育利用に関するインフォメー
ションデスクの情報が提供されています。
●テスト作成研究会
http://www.sensei-test-web.com/
自薦のサイトです。このサイトからは、テスト作成を支援するシステムが提供され ています。2001年9月に開設されたそうです。現在、中学校の英国数のさまざまなテ
スト問題が教科書別に約7,500問登録されており、問題数10,000問を目ざして追加作 業を行っているとのことです。教科の追加(理社)の予定もあるそうです。
「テスト作成支援システム」は、会員(有料)にならないと利用できませんが、校 種・学年・教科を選択すると、問題生成画面に行き、教科書名の選択や出題形式(空
欄補充・並び替え・英作文・発音など)を選択して、必要ならキーワードを入れて、 問題を検索することが可能です。検索をすると該当する問題一覧が出てきますので、
そこから問題を選択し、その問題をWord上にダウンロードしてテストを作成・編集し ていくことが可能です。
このシステムは、ネット上に構築されていますので、問題の削除、修正も簡単で、 会員の先生方の意見を取り入れ、手を入れているとのことのことです。
以上、メーリングリスト・メールマガジン関連のホームページを紹介してきました。 メールサービスを支援するホームページは、宣伝(参加者募集)、登録・解除機能の
提供、検索サービス、過去ログの参照、参加者を結ぶリンク集、サービス自体をWeb 上で設定・起動できること(発行者・管理者支援)などに利用されていました。ホー
ムページによってメールサービスが使いやすいものになっていました。
メールマガジンでは、練習問題の配布など、電子メールによる教材の事例がかなり ありました。毎回適度な量を継続して配信していくタイプのものが多かったです。携
帯電話などでもメールを受け取ることができますし、面白い試みであると思います。
メーリングリストについては、特にメールのマナーに注意する必要があります。多 数の参加者に同じメールが届くために、失敗すれば被害が大きいものになります。投
稿・利用規定があるところも多いので、参加を希望する時には必ず目を通すようにし ましょう。
自薦・他薦のホームページ募集中:ichikawa@soft.iwate-pu.ac.jpまで。
バックナンバーのページ:http://www.iwate-pu.ac.jp/home/ichikawa/new/
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