年賀状関連のホームページ

 岩手県立大学ソフトウエア情報学部助手 市川 尚

 

はじめに


 今回は、本誌特別企画と連動して、「年賀状関連のホームページ」を紹介します。いよいよ2001年、21世紀が始まろうとしています。この節目となる年に、いつもより年賀状を工夫しようとか、あるいは、いつもはあまり出していない人にも出してみようという方もいることでしょう。電子メール等を用いて新年の挨拶を済ます人も増えてきましたが、古くから続いている年賀状には、やはり味わいがあります。
郵政省の「ゆうびんのページ」(http://www.postal.mpt.go.jp/)によると、平成12年12月15日(金)から20日(水)までの期間に郵便窓口又は郵便ポストへ差し出された年賀状については、「2001.1.1年賀」の文字や都道府県ごとに異なる図柄が入った日付印で押印サービスを行うそうです(どのような押印になるかは同ホームページで確認可)。押印がほしい方は、急いで作成しましょう。
近年は、デジカメや画像処理ソフト、年賀状作成ソフトなどを利用しながら、オリジナル年賀状を作成し、カラープリンタで出力するという、パソコンで年賀状づくりを行う人が増えてきました。印刷などの手間はありますが、レイアウトを自由に構成したり、複数の種類(目上の人用、友人用などを分けて)を手軽に作成できることが、利点と言えるでしょう。プリンタで綺麗に印刷するために利用されるインクジェット紙の年賀はがきですが、昨年度は売り切れているところが多く、今年度は早めに入手したほうがいいかもしれません。すでに売れ行きが好調とのことで、郵政省は追加発行を決めました。
年賀状関連のホームページは、2000年1月号でも一度紹介しました。自分が作った年賀状の作品を公開しているページや,パソコンなどで年賀状を作成する方法を解説したり,年賀状用の素材をフリーで提供しているところ,オンラインで年賀状を出すことができるページ、年賀状作成の教育実践等、実に様々なホームページがあります。今回は前回紹介したものとは、また別の年賀状関連ホームページを紹介していきます。
 なお,執筆時点ではまだまだ準備中のサイトが多く、ここに紹介できなかったものもありました。本誌が発刊された頃には、有用なサイトがさらに登場していることでしょう。

 

年賀状関連のホームページ


インプレスによる「年賀状WEB2001」(http://nengajyo.impress.co.jp/;図1)
 このページでは、年賀状の作成手順やマナーを知ることができます。「デジタル年賀状のできるまで」では、年賀状作成の流れを、標準コース、画質こだわりコース、お手軽コースの3つのコースに分けて解説しています。はがきの購入から投函まで、パソコンによる年賀状作成の手順を知ることができます。「年賀状のマナー」では、表書きのマナー(例えば、宛名の書き方)や、裏書のマナー(例えば、迎春などの賀詞の付け方)など、さまざまなケースの文例などが解説されています。「年賀状Q&A」では、年末年始についての質問に答えてもらえるそうです。

あら横十郎さんによる「パソコンはがき技法」(http://pws.prserv.net/yoko10/;図2)
パソコンを用いて季節の自作絵はがきを作成する方法について解説されているページですが、そのひとつとして年賀状編があります。年賀状ソフトによる作成例やソフトの比較など、パソコンを活用した年賀状作成の解説が一通りなされていますが、特にフォントや文字サイズを変更したときの例が充実しています(宛名書きや差出人の欄等)。一歩上を行く年賀状を作成したい方は、ご覧になられるとよいでしょう。

テグレット技術開発による「直子の代筆」(http://www.teglet.co.jp/scripts/naoko/;図3)
 その名の通り、代筆をしてくれるページで、はがきやスピーチ等の文面を提示してくれます。特に面白いところは、場面などのいくつかの選択に答えていくと、それにぴったりの文面が提示されるということです。年賀状については、「冠婚葬祭」の分類の中に、「年賀」があります。例えば、「喪中を知らずに年賀状を出してしまったお詫び」では、誰の喪中だったのか、ご不幸を知らなかった理由、疎遠になって何年くらいか、などを選択していくことで、最適な文章が出てきます。また、その際にワンポイントアドバイスが一緒に提示され、どのように注意すべきかが解説されています。ビジネス、個人、スピーチなどの分類もあり、年賀状だけでなくさまざまな場面で利用できるホームページです。

ヒサゴ株式会社による「テンプレートBANK」(http://www.templatebank.com/;図4)
 このページでは、ワープロソフト用の、名刺からチケット、表彰状にいたるまでのテンプレートを無料でダウンロードすることができます。その中で、期間限定の「年賀状プリント決定版2001」が設置されています。「年賀状事始め」では、年賀状のテンプレートが用意されていますので(ワード、クラリスワークス、一太郎用など)、少し変更を加えるだけで、年賀状が完成します。「年賀状のネタ」では、無料のユーザ登録を行えば、ヘビの絵など、年賀状に使える画像素材160点を利用することができます。「年賀状トラの巻」として、ダウンロードしたテンプレートの利用の仕方まで事細かに解説されています。年賀状作成の際には、Web上のこのようなフリーで提供されている素材を活用することも選択肢のひとつです。

CREO CLUB(http://club.creo.co.jp/;図5)
パソコンで年賀状を作成する際に、年賀状ソフトを用いる場合もありますが,そういったソフトの発売元から、バージョンアップや体験版のダウンロード、作成のヒントなどの情報が公開されています。CREO CRUBは、年賀状ソフトとして人気のある「筆まめ」の発売元のホームページであり、アップデートモジュールをダウンロードできたり、インストールチェッカーや、FAQなどが用意されています。また、「筆まめねっと」(http://fudemame.net/)として、筆まめユーザ(もっていなくても参加可)のための、ネット住所録やアルバムなどが利用できるページもあります。
他社製品も含めた年賀状作成ソフトの機能比較等については、そのうち雑誌やホームページの特集で出てくると思いますが、例えば昨年度のものとしては、BIGLOBE SoftPlazaの年賀状ソフト特集(http://softplaza.biglobe.ne.jp/text/nenga_2000/nenga_index.html)で紹介されています。

富士フィルム(http://www.fujifilm.co.jp/;図6)
 写真や印刷系企業からも、さまざまな年賀状関連サービスの情報が提供されています。その例として、富士フィルムを紹介します。ホームページ上の「製品・サービス」から「FDiサービス」を選択すると、「年賀状FESTIVAL2001」という年賀状の情報が集まったページへ飛びます。その中の「ネットサービス」では、インターネット経由でデジタル画像の印刷を手軽に注文することができます。送った画像に既存のフレームやクリップアートを加えて編集する形式や、送った画像のみでそのまま印刷する形式があり、はがきだけでなく、その他の用紙サイズにも対応したサービスとなっています。ホームページ上から必要事項を記入・選択して、画像をアップロードすれば注文完了です(既存の年賀状ソフトの多くがこのサービスに対応しています)。注文した年賀状は、選択した店から受け取ることができます。他にも、「パソコンポストカード」として、フロッピーなどのメディアに記録して店頭に持っていき印刷を注文するサービスや、年賀状関連の特典など、いろいろな情報が公開されています。

フジコピアンによる「年賀状コンテスト」(http://www.fujicopian.com/n_yer/index.html;図7)
 オリジナル年賀状のできを競い合うコンテストを開催しているページです。自分が出展するのはもちろんのことですが、受賞作品から年賀状作成のアイデアを得ることもできるでしょう。「過去の受賞作品」では、第1回(1990年度)からの作品が掲載されています。すでに締め切りが済んでいるコンテストも多いのですが、このコンテストは締切りが 平成13年1月20日ですから、本誌をご覧になられた時でも十分に間に合います。詳しくは、ページ上の「応募の決まり」を見てください。賞品も豪華ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

博報堂インタラクティブ局による「お年玉くじ付き電子年賀状2001」(http://www.nenga.co.jp/;図8)
 執筆時点では、準備中となっており内容は全くわかりませんでしたが(2000年11月20日スタートとのこと)、今年も期待できると思われるので紹介しておきます。ここは、ネット上によくあるグリーティングカードのサービスとは異なり、お年玉くじがついているということが特徴的です。昨年度は、送る人ともらう人にペアでお年玉プレゼントがあたるなど、通常の年賀状同様に楽しみなものでした。送信方法は、ホームページ上でカード(年賀状等)を作成して送信すると、送った相手には通知メールが届き、そこに記載されたURLのページからカードを見ることになります(昨年度はそうでした)。
 ちまたでは、メールに添付されたクリスマス(Navidadというスペイン語)という名前のファイルを実行すると感染するという「クリスマスカードウイルス」があったようですが、その続編で「年賀状ウイルス」なるものが出て、せっかくの年の始めに水をささないでほしいところです。

自薦・他薦のホームページ募集中! ichikawa@soft.iwate-pu.ac.jpまで。
ホームページ紹介記事バックナンバーhttp://www.iwate-pu.ac.jp/home/ichikawa/new/

図1 インプレスによる「年賀状Web2001」
図2 あら横十郎さんによる「パソコンはがき技法」
図3 テグレット技術開発による「直子の代筆」
図4 ヒサゴ株式会社による「テンプレートBANK」
図5 CREO CLUB
図6 富士フィルム
図7 フジコピアンによる「年賀状コンテスト」
図8 博報堂インタラクティブ局による「お年玉くじ付き電子年賀状2001」


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