更新28/fevrier/1999
 
インターネットと著作権
 
 
 
私は、昨年の4月からインターネットを始めたばかり。  
多くの学生の皆さんと同じ立場です。  
せっかく設備があるのだから、ということで、Webページまで作り始めました。  
そのために、できることとできないことを調べようとしました。  
そこで、気付いたのが、おや、みんな意外と著作権のことを知らないのだな、ということです。  
自分だけでなく、より大勢の人に正しい知識を持ってもらうために、このページを作りました。
 
 
専門家でなくても――素人だからこそ
 
私は、著作権の専門家ではありません。  
この大学には、総合政策学部だろうと、ソフトウェア情報学部だろうと、  
著作権の専門家はいません。  
でも、ちょっと待って下さい。  
車の運転をする人は、皆、道路交通法の専門家でしょうか?  
そんなはずはありません。  
でも、運転をする人は、道交法なんか知らない、なんてことは許されません。  
それと同じで、インターネットをする人は、専門家でなくとも、  
著作権なんか知らない、なんて許されないのです。  
素人なのは全員同じです。  
全員素人だからこそ、みんなが守らねばならないのです。
 
 
著作権はオリジナルを作った人が持っている
 
著作権は、著作権法という法律で守られています。  
他人の作った文章や画像やデータを勝手に複製することは禁止されています。   
それは、店先の品物を勝手に持って帰ったり、他人の持ち物を勝手に持っていったりするのと同じです。  
「やってはいけないことだ」と思ってください。  
違反した場合は、裁判で、民事責任と刑事責任を問われる可能性があります。  
インターネット上では、簡単にデータの複製ができます。  
ここでは、インターネットで「やってもいいこと」と「やってはいけないこと」の基本を簡潔に書いていきます。
 
 
 
インターネット上のデジタル・データについて
 
やってもいいこと
 
★自分のパソコンにダウンロードして個人的に楽しむ。
    後で読むとか、壁紙にするとか。フロッピーに保存するのも可。 
★印刷して友達に見せる。
    内輪で楽しむだけなら、文章も画像もOK。
    ただし、次の「やってはいけないこと」に注意。
 
 
やってはいけないこと
 
★ダウンロードした後、複製してみんなに配る。
    限定された友人ではなくて、不特定多数の人に配ること、または配る物に載せること、をやってはいけません。
    データをそのままコピーするのも、印刷して配るのも、両方ダメ。
★自分のWebページに掲載する。
    これも配っていることになるのでダメ。
 
 
ここで注意!
  お金をとっているかどうかは関係ありません。
    「商売じゃなければいい」と思っている人がいるようですが、違います。
    オリジナルを作った人がプロかアマチュアかも関係ありません。
    企業のページからでも個人のページからでも、掲載されていた画像などをダウンロードしてきて自分のページに載せることは、違法な行為です。
  著作権者の許可があれば、その範囲で自由に使うことができます。
    その場合でも、使用が許可されているのであって、著作権が放棄されているわけではないので、自分の作品として使ったら、盗作になります。
 
 
 
それ以外の媒体の素材を使ってWebページを作るとき 
 
★他人の文章などを載せるときは、必ず引用の形にする 
    作者、出典を明らかにする、ということ。
★引用とは、あくまでも部分的なもの
    小説や記事などをまるごと写したりしない。 
★歌詞を載せてはいけない 
    楽曲の歌詞の著作権はJASRAC(日本音楽著作権協会)によって管理されています。
    複製するためにはJASRACの許可が必要です。
    よくマンガなどで、登場人物が歌を歌うと欄外に番号が書いてある、あれです。
    個人でも、許可を取ればよいのですが、まず許可してくれません。
    自分のサイトや掲示板で歌を歌うのはやめましょう。
    (有名な一句くらいを引用することは大丈夫でしょう) 
★映画のシーンを再現してはいけない 
    映画だけでなく、テレビドラマやCDの内容、ライブでのトークなどを、そのまま再現して載せるのは違法です。
    一部を紹介したり引用したりすることはできます。
★他人が著作権を持っているキャラクターを勝手に使ってはいけない 
    アマチュアでも著作権は持っています。
    プロの場合、実は、著作権の他に版権という別な問題もでてきます。
    とりあえず、次のように考えてください。
    ミッキーマウス、キティちゃん、ピカチュウのような、いわゆる版権キャラは、(デジタル・データの複製だけでなく)自分で描いて公開することも違法になります。
    緋村剣心や月野うさぎのようなマンガ・アニメの登場人物も同じです。
    似ていれば似ているほど、複製として、著作権を侵害することになります。
    (逆に似ていなければ似ていないほど、二次著作物ということになります)
    ただ、このへんは、企業サイドとしても宣伝になることなので、大目に見られているのも事実です。一番よいのは、著作権をもっている会社(名前が(c)の後に書いてある会社)から画像使用許可をもらうことです。そうすれば、オリジナルの画像も使用できるようになります。出版社系はなかなか難しいかもしれませんが、ソフト系の会社は、わりと積極的です。
★芸能人の似顔絵やマンガはOK 
    写真の転載はダメですが、自分で描くのはOKです。
    ただし、イメージが商売道具の人達なので、内容が何でもいいというわけではない。 
★写真は自分で撮ったものを
    もうおわかりだと思いますが、絵葉書やCDジャケットを、スキャンしたりデジカメで撮影したりして載せるのは、ダメです。
    ただし、肖像権というのがあるので、必ず被写体の人から掲載許可をもらうこと。
 
 
 
とりあえずこんな感じです。 
 
 
ここでは省略しましたが、著作権そのものについて知りたい人は、こちらを覗いてみてください。 
でも、中身はちょっと難しいです。 
  
♪ 文化庁/著作権制度 ♪ 
  
♪(社)著作権情報センター ♪ 
 
 
著作権法の法文が読みたい人は、図書館に行けば、六法に載っています。 
今すぐどうしても読みたい人は、こちらのページへどうぞ。 
(上の著作権情報センター内にも関連法規が網羅してあります) 
  
♪ NTT/日本情報/著作権法 ♪ 
 
   
ちなみに、以上は著作権法違反という法律上の問題に限定しています。  
他の法律上の問題として、名誉毀損という刑法上の犯罪や、プライバシーの侵害という民法上の問題などがあります。 
また、法律の他に、守るべきルールとして、礼儀や常識というものがあります。  
そちらの方もお忘れなく。  
心配な方はこちらのサイトへどうぞ。リンク集としても大変充実しています。  
(心配でない人も行ってみよう!) 
 
♪ ネチケット情報(ネチケット・ホームページ)♪
 
 
私に質問してくださっても結構ですが、残念ながら、答えられる保証はないです。  
それから、私は弁護士でも何でもないし、最終的な責任はあなたが自分で負うことになります。  
(自分のページの内容に責任が持てない人は、最初からサイトオーナーになる資格ナッシングです。)
 
 
 
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