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| 私は、昨年の4月からインターネットを始めたばかり。
多くの学生の皆さんと同じ立場です。 せっかく設備があるのだから、ということで、Webページまで作り始めました。 そのために、できることとできないことを調べようとしました。 そこで、気付いたのが、おや、みんな意外と著作権のことを知らないのだな、ということです。 自分だけでなく、より大勢の人に正しい知識を持ってもらうために、このページを作りました。 |
| 専門家でなくても――素人だからこそ |
| 私は、著作権の専門家ではありません。
この大学には、総合政策学部だろうと、ソフトウェア情報学部だろうと、 著作権の専門家はいません。 でも、ちょっと待って下さい。 車の運転をする人は、皆、道路交通法の専門家でしょうか? そんなはずはありません。 でも、運転をする人は、道交法なんか知らない、なんてことは許されません。 それと同じで、インターネットをする人は、専門家でなくとも、 著作権なんか知らない、なんて許されないのです。 素人なのは全員同じです。 全員素人だからこそ、みんなが守らねばならないのです。 |
| 著作権はオリジナルを作った人が持っている |
| 著作権は、著作権法という法律で守られています。
他人の作った文章や画像やデータを勝手に複製することは禁止されています。 それは、店先の品物を勝手に持って帰ったり、他人の持ち物を勝手に持っていったりするのと同じです。 「やってはいけないことだ」と思ってください。 違反した場合は、裁判で、民事責任と刑事責任を問われる可能性があります。 インターネット上では、簡単にデータの複製ができます。 ここでは、インターネットで「やってもいいこと」と「やってはいけないこと」の基本を簡潔に書いていきます。 |
| インターネット上のデジタル・データについて |
| やってもいいこと |
| ★自分のパソコンにダウンロードして個人的に楽しむ。 | ||
| 後で読むとか、壁紙にするとか。フロッピーに保存するのも可。 | ||
| ★印刷して友達に見せる。 | ||
| 内輪で楽しむだけなら、文章も画像もOK。 | ||
| ただし、次の「やってはいけないこと」に注意。 | ||
| やってはいけないこと |
| ★ダウンロードした後、複製してみんなに配る。 | ||
| 限定された友人ではなくて、不特定多数の人に配ること、または配る物に載せること、をやってはいけません。 | ||
| データをそのままコピーするのも、印刷して配るのも、両方ダメ。 | ||
| ★自分のWebページに掲載する。 | ||
| これも配っていることになるのでダメ。 | ||
| ここで注意! | ||
| ☆ | お金をとっているかどうかは関係ありません。 | |
| 「商売じゃなければいい」と思っている人がいるようですが、違います。 | ||
| オリジナルを作った人がプロかアマチュアかも関係ありません。 | ||
| 企業のページからでも個人のページからでも、掲載されていた画像などをダウンロードしてきて自分のページに載せることは、違法な行為です。 | ||
| ☆ | 著作権者の許可があれば、その範囲で自由に使うことができます。 | |
| その場合でも、使用が許可されているのであって、著作権が放棄されているわけではないので、自分の作品として使ったら、盗作になります。 | ||
| それ以外の媒体の素材を使ってWebページを作るとき |
| ★他人の文章などを載せるときは、必ず引用の形にする | ||
| 作者、出典を明らかにする、ということ。 | ||
| ★引用とは、あくまでも部分的なもの | ||
| 小説や記事などをまるごと写したりしない。 | ||
| ★歌詞を載せてはいけない | ||
| 楽曲の歌詞の著作権はJASRAC(日本音楽著作権協会)によって管理されています。 | ||
| 複製するためにはJASRACの許可が必要です。 | ||
| よくマンガなどで、登場人物が歌を歌うと欄外に番号が書いてある、あれです。 | ||
| 個人でも、許可を取ればよいのですが、まず許可してくれません。 | ||
| 自分のサイトや掲示板で歌を歌うのはやめましょう。 | ||
| (有名な一句くらいを引用することは大丈夫でしょう) | ||
| ★映画のシーンを再現してはいけない | ||
| 映画だけでなく、テレビドラマやCDの内容、ライブでのトークなどを、そのまま再現して載せるのは違法です。 | ||
| 一部を紹介したり引用したりすることはできます。 | ||
| ★他人が著作権を持っているキャラクターを勝手に使ってはいけない | ||
| アマチュアでも著作権は持っています。 | ||
| プロの場合、実は、著作権の他に版権という別な問題もでてきます。 | ||
| とりあえず、次のように考えてください。 | ||
| ミッキーマウス、キティちゃん、ピカチュウのような、いわゆる版権キャラは、(デジタル・データの複製だけでなく)自分で描いて公開することも違法になります。 | ||
| 緋村剣心や月野うさぎのようなマンガ・アニメの登場人物も同じです。 | ||
| 似ていれば似ているほど、複製として、著作権を侵害することになります。 | ||
| (逆に似ていなければ似ていないほど、二次著作物ということになります) | ||
| ただ、このへんは、企業サイドとしても宣伝になることなので、大目に見られているのも事実です。一番よいのは、著作権をもっている会社(名前が(c)の後に書いてある会社)から画像使用許可をもらうことです。そうすれば、オリジナルの画像も使用できるようになります。出版社系はなかなか難しいかもしれませんが、ソフト系の会社は、わりと積極的です。 | ||
| ★芸能人の似顔絵やマンガはOK | ||
| 写真の転載はダメですが、自分で描くのはOKです。 | ||
| ただし、イメージが商売道具の人達なので、内容が何でもいいというわけではない。 | ||
| ★写真は自分で撮ったものを | ||
| もうおわかりだと思いますが、絵葉書やCDジャケットを、スキャンしたりデジカメで撮影したりして載せるのは、ダメです。 | ||
| ただし、肖像権というのがあるので、必ず被写体の人から掲載許可をもらうこと。 | ||
| とりあえずこんな感じです。 |
| ここでは省略しましたが、著作権そのものについて知りたい人は、こちらを覗いてみてください。
でも、中身はちょっと難しいです。 ♪ 文化庁/著作権制度 ♪ ♪(社)著作権情報センター ♪ |
| 著作権法の法文が読みたい人は、図書館に行けば、六法に載っています。
今すぐどうしても読みたい人は、こちらのページへどうぞ。 (上の著作権情報センター内にも関連法規が網羅してあります) ♪ NTT/日本情報/著作権法 ♪ |
| ちなみに、以上は著作権法違反という法律上の問題に限定しています。
他の法律上の問題として、名誉毀損という刑法上の犯罪や、プライバシーの侵害という民法上の問題などがあります。 また、法律の他に、守るべきルールとして、礼儀や常識というものがあります。 そちらの方もお忘れなく。 心配な方はこちらのサイトへどうぞ。リンク集としても大変充実しています。 (心配でない人も行ってみよう!) ♪ ネチケット情報(ネチケット・ホームページ)♪ |
| 私に質問してくださっても結構ですが、残念ながら、答えられる保証はないです。
それから、私は弁護士でも何でもないし、最終的な責任はあなたが自分で負うことになります。 (自分のページの内容に責任が持てない人は、最初からサイトオーナーになる資格ナッシングです。) |