2011年5月5日 盛岡市内巡検 桜川の跡をたどって天満宮へ   
    吉木,今野・常田・松浦(4年),佐々木(3年),吉田(OB,ゼミ1期生),川村(OB,ゼミ3期生)

昨年5月の市内巡検の続編として,今年は中津川左岸の街歩きを企画しました。
江戸時代・明治時代の地図と現在の住宅地図を見比べながら,かつての河川の跡をたどり,最後は天満宮まで歩く巡検です。
その後は新ゼミ生の佐々木さんの歓迎会を兼ねて,飲み会を催しました。 飲み会常連の吉田さん,卒業してイメチェンをはかった川村さん,2人のOBも参加してくれました。

全員で記念撮影。
写真を撮った今野さんは写っていませんが。

天満宮の裏手にも,あれこれ石碑が。
もう,どうでもいいけれど。

天満宮の有名な狛犬。

「あ」

「うん」

続いて,上田段丘と呼ばれる段丘面の段丘崖を確認しながら,十六羅漢に向かいます。
常田君と佐々木さんに先頭を歩いてもらいましたが,2人とも地図が読めないので,なかなか進みません。

この後の飲み会では,今野さんが激しく酔っぱらいました。
本人の名誉のため,そのときの写真は載せられません。
 

天満宮から,大通りの飲み会の会場へ急ぎます。
中津川沿いを歩きますが,その途中の護岸の石垣にはスロープが1ヶ所あります(対岸にもあります)。
江戸時代の「盛岡御城下古絵図」では,この場所を牛が列をなして徒渉している様子が描かれています。
このスロープは,その当時から,河川敷への降り口として利用されてきたのでしょう

天満宮の裏の畑には,表層直下に花崗岩の巨岩が頭を出していました。

撫牛。
撫でたところが良くなるそうです。
ということで,川村さんもナデナデ。

横から見ると,こんな感じです。
ちゃんと,花崗岩の割れ目から生えています。
でも,石割桜を真似て人が植えたようにも見えます…。 

天満宮の「石割梅」。
今にも枯れそう。

最終目的地の天満宮へ。
これは,その入口にある花崗岩の巨岩「弁慶石」。

八雲神社に見るほどのものはなかったので,
ゴージャスな便器の写真でも。

このあたりは周囲より低くなっていて,かつては小川が流れていた片鱗が感じられます。

そのドブのほとりに,「白狐塚」と刻まれた石碑を見つけました。
江戸時代の「盛岡御城下古絵図」をよ〜く見てみると,ちょうどこの場所に,とても小さな絵で鳥居が描かれていることを発見。
駐車場の縁を流れるドブやその脇の小さな石碑に意外と歴史があることを知って,ちょっと嬉しくなりました。

今度は,古い地図に記された,かつて「桜川」と呼ばれた河川の痕跡を探します。

写真には,コンクリートに覆われたドブが曲線を描いています。
これが,その桜川の名残です。

十六羅漢に到着。
石像と台座の岩石の種類が違うことを確認しました。

江戸時代の「盛岡御城下古絵図」,1928年の「盛岡市全図」,1949年の「盛岡市街要図」に描かれている小川を探したところ,それらしき場所に,周囲より少し低くなっていて湿っぽい場所が見つかりました。
水面は確認できませんでしたが,ここはその小川の名残でしょう。
その向こうに小さな神社が見えます。 現在の地図では金比羅神社となっていますが,1928年の地図では琴平神社という名称で記されています。
江戸時代の地図では,名前は書いてありませんが,複数の鳥居がある立派な神社として描かれています。

「これが残念石かぁ〜」
地図を見ながら位置を確認。

「ホタルの里」「朝日谷」と名づけられている場所の近くにある巨岩。

盛岡市からもらった『盛岡城跡公園ガイドマップ』を見ながら,公園内に点在する花崗岩の巨岩を探します。
今野さんが先輩の貫禄を見せています。

桜山神社の御神体である烏帽子岩の裏が集合場所です。
よしき組OBの吉田さんと川村さんと合流しました。
今日の巡検の関連資料一式を配り,コースについて説明します。

昨年の巡検でも歩いた,金田一駐車場裏の小さな崖。
この道を,かつては北上川が流れていました。

まずは,北上川の跡をたどって,大通り北側の裏通りへ入ります。
この細い道が,かつての北上川の左岸側の岸辺でした。

盛岡気象台の下の斜面に,祠を発見。
これが,かつての山王神社の名残のようです。
忘れ去られたような場所に建っていますが,今でも眺望の良い一等地です。

これが「要石(かなめいし)」。

「川村さんは頭撫でた方がいいですよ〜(笑)」

鹿島神宮由来の祠と要石だそうです。
盛岡の天満宮には,怪しげなものが満載です。

今度は八雲神社へ。
女子学生は歩行ルートを記録しているのに,男2人はただ歩いているだけ。

続いて,山王神社を目指します。
古くからある道は,現在はたいてい裏通りです。

桜川の跡は続くけれど,キリがないので,ここで探索は終了。
トイレ休憩を兼ねて,盛岡八幡宮へ。

この先へ続くドブも,かつての桜川の跡です。
今でも敷地の境界になっています。

みんなが歩いている,この細い舗装道路も,
かつての桜川。

この石垣も,かつては桜川の岸だった段差。

途中の賢治清水で水を補給。
ここから中津川を渡って,現在の清水町付近から流れ出ていた小川の跡を探しに行きます。

さらに歩いて,住吉神社に来ました。
境内入り口近くには,チャートの大きな岩が置いてありました。

古びた建物とその周辺の空き地は,今は倉庫と駐車場として使われている,かつての「馬検場」。