意思決定の分類

1.2つの分類軸

意思決定者数

1人

複数(集団意思決定)

意思決定問題の性格

定型的意思決定:

問題の構造が明らかで何度も繰り返して発生する問題に対する意思決定

→問題解決のために何をすべきか、どんな資源が必要かが理解されている

非定型的意思決定:

問題の構造が不明確で、前例のない問題に対する意思決定

→問題解決のための方法が確立されていない
 問題が発生するたび、それに応じた情報処理を行い、対応策を決定しなければならない

組織の意思決定には、2軸の組み合わせで位置付けされる。

 

2.意思決定の技術

定型的意思決定

伝統的技術

習慣:

繰り返し生じる問題に対処するうちに、意思決定者の記憶に無意識に組み込まれた対応方法

事務ルーチン:

組織で定められたルーチン

組織構造

組織のどの構成員がどの意思決定に責任を持つかに関する共通の期待を提供
組織の意思決定を部分的に定型化したもの

近代的技術

OR

意思決定の問題に対する数学的モデルによるアプローチ
数学的モデルとして正確にあらわせるかどうかが鍵となる。

コンピュータによるデータ処理

 

非定型的意思決定

伝統的技術:意思決定者の個人的能力に依存される

判断、直感、創造力
経験
幹部要員の選択と訓練

近代的技術

ヒューリステックな問題解決技術の適用

人間の一般的な問題解決プロセスを分析し、その手続きを明確化する事で、それを実行するプログラムを作成しようとするアプローチ。
人工知能(AI)など

3.集団意思決定の特徴

集団意思決定が行われるようになった背景

組織の環境が複雑になり、1人で対応できなくなったため。

経営民主化の傾向が進展した事。

決定案の実行者を意思決定に参加させる事で、高い動機付けを与えられる。

 

集団意思決定の良否を左右するこの

意思決定者間のコミュニケーション

十分なコミュニケーションを持つことで、問題や情報の共有化が計られ、高い問題解決能力を持つことができる

 

集団意思決定における問題

異なる価値観を持った意思決定者をまとめなければならない点

多数が同意した意見に従ってしまう決定が起きる点

声の大きい人や自己主張の激しい人の意見に従ってしまう決定が起きる点