管理機能の解明

管理機能の重要性

組織における情報処理、意思決定、実行のうち情報処理、意思決定は、組織の方向を指し示す重要な事柄となる。これらの機能を遂行していくのが管理者の役割となる。

管理階層と機能

上位層⇒戦略的計画

組織の外部環境の動向を監視し、組織の基本方針を定めて、そのその存続と成長を図ることを目的とする。

組織の目標、変更、組織目標の達成のための資源の獲得とその利用を司る政策に関する決定を行う。

非定型的意思決定の比重大

抽象的で将来的な情報

中間層⇒マネージメントコントロール

管理階層の中間位置で果たされるもの

戦略的計画で決定された資源の獲得と利用を具体化し、その活動を確実に行わせる機能

オペレーショナルコントロールとの橋渡しに関する活動調整を図ることが課せられている。

下位層⇒オペレーショナルコントロール

実行段階で行われる特定の業務を効果的かつ効率的に遂行されることに関わった機能

定型的意思決定の比重大

具体的で正確性の高い情報

 

この管理者が果たす機能

対人的機能
組織内外の人間との関係を維持、発展する機能
組織外の人間に対しての当該部所の顔
組織内部の人間に対するリーダー的機能
組織内の人間と組織外の人間との連絡機能
情報的機能
組織内外の情報の収集、提供
組織内外の情報を収集する監視的機能
組織内に情報を提供する機能
組織外に情報を提供する機能
意思決定的機能
組織に関する決定を行うこと
現在の組織を発展させることに関する決定を行う機能
予測できない事態に対する対処を決定する機能
組織内の資源の配分を決定する機能
組織内紛争を調整する機能
これらの機能を十分に果たすことが管理者として求められる。

情報システムと組織

組織の情報源
現代の組織ではコンピュータ情報システムからの情報を基にした情報処理が大きな割合を占めている。
組織と情報システムとの関係

[組織が情報システムに一方的に影響された時代]:

情報技術が未熟な状態では、情報システムで実現することは限られていたため、その限られた機能に組織があわせる必要があった。

[組織が情報システムに一方的に影響を与えた時代]:

情報技術の発達により、個々の組織に合わせた情報システムの開発が可能となってきた。そのため、現有の組織にあわせた情報システムを構築することが求められた。

[組織と情報システムが互いに影響を与える時代]:

今までの組織構造は、非コンピュータ情報が主流の時期や低い情報技術時に構築された組織構造であり、高度な情報技術をもとにした情報システムで効率的ではないし、また、情報技術だけを優先させても組織に合致した情報システムとは言えない。
そのため、互いが互いに影響を与え、高度な情報技術時代に則した組織への変化、その変化した組織に対応した情報システムの構築が求められる

情報システム設計

どのような情報システムを作ればよいか?

組織の情報処理がどのように行われているのか?

管理機能がどのように働いているのか?

どのようなものが使えるのか?

近未来の組織

現在のピラミッド型の組織は、組織にとって一番重要な顧客に接している現場の人が一番低い地位であり、それらの社員により支えられている幹部が上の地位を占めている。

将来の組織では、情報システムの発達により、個々の果たす役割が大きくなり、個人個人が出来ることにより、組織が常に変化するような組織となると予測されている。