2010/4
スペイン、フィリピン 滞在体験談
お疲れ様です.何だか色々ご連絡が遅くなり申し訳ないです.
とりあえず去年の一人旅と,今回の国際協力に関して簡単にまとめておきます.今後,海外に何らかの興味を示した学生の刺激になれば幸いです.もし具体的なお話が聞きたければ個別に対応しますので,そのときは是非ご連絡ください ( 実は看護の学生さん?から連絡はなかったので,特にこちらからもアクションはしておりませんでした.大丈夫だったかな ) .
「 一人旅に関して」
今回,スペインに 3 週間,タイに 1 週間,計 1 ヶ月の旅でした.初めてだったので,何だかんだと色々ありましたが,楽しめました.とにかく,貧乏旅だったので,注意する点や,体験した要点をまとめてみました.
1.出発前
最初にこれだけは注意してほしいです.クレジットカードについてです.スペインはクレジットカードが流通しているという話しなので,基本的に買い物や宿の支払いはカードでOKです.しかし,電車の切符購入や地方の宿やスーパーはカードが使えません!一部の旅本には,電車の切符もクレジットカードで買えるよとか書いてありますが,それはスペインのクレジットカードオンリーで,日本で作ったカードは使えないとか落とし穴が存在します!また,現地でクレジットカードを使ってキャッシングすればいいという方法もありますが,クレジットカードにはキャッシングできない契約になっているのも多いです.同時に, 1 ヶ月の利用限度額というのも存在します.必ず,出発前にクレジットカードの契約体系を確認することと, 2 枚のクレジットカードと現金をいくらか持っていきましょう.
現地到着時間は,朝,もしくは昼が安心です.夜到着ですと,宿まで移動するのにちょっとだけ気を使います.特にタクシーの利用については,日本のように気軽にできません.メーターを使ってくれなかったり,ぼったくられたりという話しもあるので,移動はできるだけ夕方までにしておけるように航空券を手配した方がいいと思います.今回,僕はタイ経由の航空券を購入しました.金額はちょっと定かではありませんが,往復全部込みこみで7 - 8万くらいだったかな.僕の航空券は,タイに滞在できる券だったので,帰りにタイで物価安いなーと1週間程度ダラダラしていました.そういうことも可能なので,色々探してみるといいかもしれないです.
現地到着当日は事前に宿を予約しておいたほうがよいでしょう.慣れない土地でうろうろしていると,大変なことになります.予約は,
http://www.booking.com/hoteru/hotel/es/expo-barcelona.ja.html
http://www.japanese.hostelworld.com/
あたりがオススメです.旅行代理店で航空券を購入する時に一緒に頼んでしまう手もありますが,けっこう高値の宿しか取り扱っておりません.上記のHPでは,いわゆるバックパッカー御用達の安宿も予約できるのでオススメです.他に,ユースホステルというのもあります.世界中にある安宿で,通常の宿と比べ物にならないくらいの安さと質で泊まれます.日本で会員になっておけば,世界のユースホステルを利用できるのでオススメです.基本的にドミトリー式なので,集まってきたバックパッカー達と交流できます.
現地への持ち物は,着るものに関してだけ説明すると,僕は 3 , 4 日分の下着とTシャツ,長袖一枚,ジーンズ一本,ハーフパンツ一本だけを持っていきました.あとは必要に応じて現地調達といった感じです.夏場ということもあったので,基本的にその程度でいいと思います.現地で洗剤を購入し,毎日洗って干して乾かせば,夏場のスペインは大抵一晩で乾きます.長旅をする場合,大荷物はだるくなるので,必要最低限を持って,あとは現地調達というのがベストかと思います.
2.現地についてから
スペインの治安は良いとは言えません ( 日本から見たらどこの国もそうかもしれませんが ) .特にマドリッドとバルセロナはやばいです.僕も今回,携帯電話やられました ( 今をときめく iPhone だったのに・・・ ) .渋滞中の地下鉄だったのですが,はっきりいって,いつやられたのかも分かりません.現地で知り合った日本人は,デジカメをやられていたり,偽警官被害に逢っていました.とにかく注意をすることです.外出には,極力手荷物を携行しないこと.内ポケットなどに貴重品は分散しておき,手荷物バッグを持たざるを得ない場合には,現地のスーパーの袋を使うのがいいです ( それでも相手はプロです.とにかく一人で歩く際は常に周囲に気を配ってください ) .相手から友好的に話してくる外人は,9割わるいこと考えています.そう思っても過言ではありません.自分から話しかけていくぶんには問題ありません.もし,何らかの被害に逢った場合には,マドリッドに ( たしかバルセロナにも ) SATEというツアーリストポリスがあります.
http://www.esmadrid.com/ja/portal.do?TR=C&IDR=1364
駆け込みましょう.現地の綺麗なお姉さんがカタコトの日本語で対応してくれます ( 笑 ) そこで,被害届をもらっておけば,帰国後の海外保険金請求が楽に進みます.新しいのを買ってください.もしくは日本領事館に駆け込んでください.
現地での宿探しは,部屋に空きがあれば,当日でも大体受け入れてくれます.旅本にもいくつか載っているので,参考にしたりするものいいと思います.できるだけ午前中のうちに探して,チェックインがベストです.日本人が経営している安宿もいくつかあり,空き状況は電話でも日本語で対応してくれるので,僕のように全く英語が話せない人は,利用するのもアリかと思います.
現地での主な移動手段は,電車,バス,飛行機,船の4つです.僕はこの内,飛行機以外の3つを使いました.電車の旅は,旅行代理店でユーレイルパスというのを購入するのが得かもしれません.あらかじめ決めておいた期間で,電車乗り放題というパスなので,うまく使えればかなり安く移動できます.バスの旅は,一番安上がりかと思います.スペインの都市間は結構バスの本数が出ているので,夜行バスなどをうまく使えれば最も安く移動できる手段となると思います.船の旅は,マヨルカ島などの近隣諸島に行く場合に便利です.夜行と昼行が出ており,内装もしっかりしているので,夜は寝られるし,昼は船の旅を満喫できます.ただし,けっこうお高いです.リゾート期間はあっという間にいっぱいになっちゃうので,事前予約必至.
3.都市ごとの話
今回,僕が廻ったのは,次のような感じです.
日本→マドリッド→バレンシア→マヨルカ島→バルセロナ→グラナダ→マドリッド→ ( タイ ) →日本
それぞれの都市について,ちょっとだけ書いておきます.
・マドリッド
やはり中心都市ともあって,人が多いです.それだけに治安も悪いです.歩くときは気を引き締めて,夜の一人歩きは極力避けたほうがいいようです.ここでは,闘牛,フラメンコを見てきました.闘牛は,当日闘牛場に行けば大体チケット買えます.かなり料金体系があり,安くみようとすれば1000円くらいから見ることができると思います.フラメンコはタブラオというフラメンコバーがあり,3000円ワンドリンク付で本場が見ることができます.お金を節約したい場合は,マヨール広場で,フラメンコの見習い生が路上パフォーマンスをしているので,それでも十分楽しめるかもしれないです.マヨール広場にはそれ以外にも毎日いろんな人がパフォーマンスをしているので,毎日行っても飽きません.
・バレンシア
今回の旅の目的となった『トマト祭り』の開催地です.バレンシア自体は,マドリッドと違って,落ち着いた都市です.人もそんなに多いわけでもなく,治安もマドリッド,バルセロナに比べると良いです.近くに海もあるので,簡単に泳ぎにいけます.トマト祭りはバレンシアの駅から電車でブニョールという小さな町まで移動します.どうやって移動していいか分からない場合でも,当日になると,早朝から大勢の人がものすごいテンションで同じ電車に乗り込むので,なんとなく付いていっても,目的地に着きます ( 笑 ) 開催日の周辺期間は,バレンシアの宿はがっつり埋まります.ちゃんと宿は予約したほうがいいかもしれません.トマト祭りは,とにかくすさまじいです.祭りの前線まで行くなら,まずTシャツは破かれると思っていてください.靴もサンダルではなくシューズ,またはクロックス的なサムシングにしてください.最低限のお金だけ持って,あとは何も持っていかない方がいいと思います.祭りの騒ぎに乗じたスリがいます.十分注意.
・マヨルカ島
リゾート地です.島の中心地に宿を構えると,だいたい海までは徒歩数分の世界になります.ただし,物価は高く,一番宿代が高く付いてしまったような・・・ ( ただしユースもあるので,うまくすれば安く滞在できると思います ) .ここでは毎日泳いでいただけなので,特筆事項もありませんが,電車でソイェールという町に行けます.ここは,かなりの高台にある町で,石造りで作られた家がひしめき合う昔ながらの雰囲気を漂わせている場所なので,なかなかいいかも.
・バルセロナ
マドリッドと並ぶ大都市.ゆえに人も色んな人がいます.海も近く,泳ぐのにも適しています.マドリッドより治安は悪くなってきていると話しを聞いているので,注意です.僕はガウディの建築物を見て廻っていました.海も近いので,市場が発達しています.安い日本人宿が2件ほどあったはずなので,良ければ泊まってみてください.同じような日本人バックパッカーがたくさんいるので,情報交換できると思います.
・グラナダ
アンダルシア方面.ここに来たからにはアルハンブラ宮殿とサン・ニコラス展望台がオススメです.アルハンブラ宮殿は,完全人数限定制なので,事前に予約をするか,当日の早朝から行って並んでチケットをゲットしてください.サン・ニコラス展望台は,世界一治安の悪い世界遺跡として有名?な場所にあります.夕焼けはものすごい綺麗ですが,暗くなるまえに帰るか,バスを利用して帰るのがベストだと思います ( 僕は歩いて移動していましたが,確かにちょっと雰囲気やばめです ) .
「国際協力に関して」
今回,僕が参加したワークキャンプは,フィリピンの LOOB という団体です.
NGO 団体 LOOB : http://www.loobinc.com/
当初,東南アジア一人旅の予定でしたが,団体スタッフに友人がいるので,その紹介で参加してきました.今後,国際協力に関心のある学生がいましたら,参考程度に紹介してあげてください.少しはお話しできるかと思います.ただ,現地までの渡航費の他に参加費がかかります.基本的にかかる費用は渡航費 + 参加費だけですが,一人旅とは違って,ちょっとお金はかかってきてしまうかもしれませんね.上記HPにも参加者の体験談が載っていますので,詳しくはWebで!
今回のワークの場所はフィリピンのパナイ島イロイロ市という所です.マニラと違い,観光的に発達しているわけではなく,昔ながらの風景がそのまま残されています.そのため,少し市内から外れると,貧困地域 ( というと語弊があるかもしれませんが ) に入ります.
1 週間程度のワークキャンプで,僕を含めて日本人キャンパーが 5 人,フィリピン人キャンパーが 5 人です.他に在住フィリピン人スタッフが何名かいます.フィリピン人は英語も喋れるので,コミュニケーションは取れます ( 僕は英語もほとんど喋れませんでしたが,何とかなります.コミュニケーションしようという心構えが大切! ) .宿泊は,フィリピン人キャンパー一人とペアを組み,二人でホームステイします.ホームステイ先は,貧困地域の一家族にお世話になります.ある程度は予想していたのですが,特に大変だったのがお風呂とトイレと寝床です.基本的にお風呂は存在しません ( 家庭によります ) .
トイレと同じエリアに水がはってある大きい桶が置いてあり,そこから水を洗面器ですくってシャワーを浴びます.水浴びと表現したほうがいいかもしれませんね.
トイレは手動式水洗トイレです.便座はついていません.また,水洗のように流れる仕組みはありません ( ぼっとん便所のようではなく,洋式水洗トイレから便座と水の流れる仕組みをなくした感じ ) .色々と大変です.
寝床はトタン板に布を被せたような感じでした ( 家庭によって,ちゃんとしたベッドもあれば,床に寝たという参加者も ) .
一日の流れとしては,朝はホームステイ先でご飯を食べ,午前中にワークを行い,お昼を食べて,午後からまたワークを行い,夜ご飯を食べて,ホームステイ先に向かう感じです.
今回,僕が体験したプログラムは,簡単に次の通りです.
デイリーケアセンター建設ワーク
近隣小学校でスクールアクティビティ
フレンドシップナイト ( パーティ )
建設ワークは,その名の通り,何もない所から建物一軒建設します.基本的に専門家のカーペンターズのお手伝いですが,砂を運んで下地を固め,セメントを手動で混ぜ,作成すしたり,屋根に使う木材を切る,屋根に登って釘を打つなどをしました.
スクールアクティビティは,近隣小学校の小学校 3 年生と 4 年生対象に, 3 時間程度日本の文化を知ってもらうような授業 ( お楽しみ会のようなもの ) を行います.内容は事前にミーティングの時間を取り,キャンパー達で話し合って計画し,決定します.今回,僕達が行ったのは,おりがみ,日本の文化トリビアクイズ,なわとび,のような感じです.
フレンドシップは,ホームステイ先の家族などを呼んでのパーティです.もちろんプログラムも自分達で決めます.日本の料理を作ったり,ペアになったフィリピン人キャンパーと出し物をしたりと,今回のキャンプの目玉でもあります.ダンスなどをして,とてもたのしい一日になります.
この他にも,海に行ったり,毎晩飲んだり飲みに行ったりと,毎日楽しく過ごしてきました.一人旅では一期一会,旅先で色んな人達と出会い,別れるのが醍醐味です.こちらは決められた期間,同じキャンパーと絆を深めるという意味で,とても深い関係を構築することができました.反省としては,英語は僕のようにできなくても楽しめますが,英語できたほうがもっと楽しめるなぁという感じです ( 一人旅も同様でしたが,帰国後,英語を勉強したい欲求に駆られます ) .
こんなかんじでダラダラと書きました.誤字脱字乱文ですがご容赦ください.
スペイン語も英語もできなくて大丈夫かとよく言われましたが,確かに現地にいけば何とかなるものです.というか,何とかする以外ないので,何とかするんですよね.現地には同じような日本人がたくさんいるので,遠慮なく頼っていいと思います.また,現地の人にもHELP信号出せば,快く助けてくれます ( あっちから近づいてくる人には要注意してください ) .
今回経験してきた,フィリピン現地のボランティア活動についても,英語ができなくてもコミュニケーションしようとする意気込みがあれば勢いで楽しめます.また,現地ボランティアをしながら英語研修プログラムなどもあるようなので,一味違った留学としてもアリかと思います ( 通常の留学よりも安いと思いますし ) .
学生時代はお金ないですが,お金がないなりの旅の仕方があるので,少しでも興味がある学生は迷わず行ってほしいかなって思います ( 毎日パンとハムをカバンに入れておき,野宿もしました ) .僕もそうでしたが,行くまでが色々葛藤するんですけどね.
ちょっと困っている学生がいたら僕も少しは教えてあげられると思うので,適当に連絡先教えて大丈夫です.
とりあえず,こんな感じです.