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            国際ワークキャンプ

私がこのキャンプに参加したのは1999年の8月末から3週間でした。これは、世界中から集まった若者がいっしょに働いたり寝泊りしたりしながら過ごすものです。私はNICEという団体を通してこのキャンプに参加しました。この団体は、「国際ボランティアガイド」という本から知り、会員登録をしました。この本には他にも国際ワークキャンプを取り扱うNPONGO団体など多数掲載されていました。NICEは日本の若者が興した団体ですが、海外を拠点とした団体も掲載されています。ワークキャンプは参加時に審査を受けるものから、会員登録をすれば誰でも参加可能なものまで様々です。NICEの場合でいいますと、年会費3500円(当時)で、団体のHPから参加したいキャンプを選びその旨を伝えると、NICEがそのワークキャンプを主催している団体と連絡をとり、参加可能か否かをこちらに伝えてくれます。キャンプの内容は主として環境、農業、福祉、教育、建築などです。キャンプによっては、必要な語学力を事前に知らされることもあります。キャンプに必要な費用は、登録費、航空運賃、海外渡航保険、週末の観光代、お土産代などです。滞在費、食費は受け入れ側が提供してくれます。キャンプは世界90カ国、2400ヶ所で展開されていて、1つのキャンプに参加者は10〜30名ほどです。期間としては2〜3週間のものが多いようです。航空券の購入、保険加入については、NICEの方で会社を紹介してくれますが、個人で行っても大丈夫です。

 私は‘99年のスペインのキャンプに参加しました。場所はスペイン南部セビーリャからバスで2時間くらいのポルト・セラーノという小さな村です。住所と簡単な行き方はNICEから送られてきました。人気のあるキャンプはすぐに定員がいっぱいになり、結果的にハードワークなキャンプや、地理的に遠い場所などが残りますので、参加したいキャンプが決まり次第すぐに連絡をしたほうがいいです。私もこのスペインキャンプは確か第3希望くらいでした。あとで聞いたら同じキャンプに参加したポーランドの女の子も「このキャンプしか空きがなかった。」と言っていました。キャンプの参加者はとてもいろいろな国から来ていましたが、やはりヨーロッパ系の人が多く、ドイツ、クロアチア、ルーマニア、アルジェリア、ポーランドから2人ずつ、スペイン、イタリア、アルメニア、アメリカ、日本(私)が1人ずつというかんじでした。参加者同士の会話は全て英語だったので問題なかったのですが、現地の方としゃべるときはスペイン語でしたので、まったくコミュニケーションがとれませんでした。しかしジェスチャーや、他の参加者に通訳してもらったりしたのでそんなに困りませんでした。

 仕事はハードでした。荒廃したオリーブ畑を農地に変えるというプロジェクトでしたが、とにかく日中は暑い。朝の8時から確か夜の8時まで働いていたと思います。スペインでは日が長く、夏の夜8時はまだ明るいのです。しかしぶっ通しで汗していたわけではなく、お昼寝タイムがありました。スペインではシェスタというらしいですが、昼食後2時間ほどみんなでお昼寝するのです。仕事内容は、畑に転がっている石を集めて積み上げてダムをつくる(雨が降ったときに地滑りしやすいので)や、オリーブの木の剪定、野菜の収穫などです。夜は町へ繰り出したり、お酒を飲みながらおしゃべりしたりしていました。

週末はみんなで観光旅行に出かけました。1週目は近くのビーチへ行き、2週目はセビーリャへ行きました。車でキャンプに参加しているメンバーもいたので、その車で出かけ、宿はユースでした。パラグライダーを体験したり、近くの村のお祭りなどへも行きました。

 帰りは予定を少しきりあげてコルドバとマドリッドを観光してから帰国しました。キャンプの前後にいろいろな国を旅してきている人も多かったです。