The Others

学生 M.・E

時間:104 分

製作年度:2001年

監督:アレハンドロ・アメナーバル

出演:二コール・キッドマン、etc,,,

 

学生 M・F (2010)

あらすじ

アザーズは2001年制作のアメリカ、フランス、スペイン合作のスリラー映画。監督・脚本はアレハンドロ・アメナバールで、トム・クルーズが制作総指揮で加わっている。

ストーリーは広大な屋敷で暮らしている主人公グレースとXP(色素性乾皮症)という日光を浴びられない病気を持つグレースの娘、アンと息子のニコラスの元に3人の使用人が現れるところから始まる。アンの不可解な言動と次々と起こる怪奇現象。そして解き明かされる驚愕の事実。

監督のアレハンドロ・アメナバールはスペイン出身の監督・脚本家。彼が作り出すサスペンス映画は完成度がとても高いことで有名であり、数々の賞を受賞している。また、監督した映画中の音楽はほとんど彼自身が作曲しており、アザーズもその一つである。

感想

ホラー映画と謳っているがそこまで怖くはない。ただ驚かすという怖さよりも、心理的な恐怖のほうが強い映画だった。ストーリーの完成度はとても高く、素晴らしいもので、ストーリーが進むにつれて徐々に謎が深まっていき伏線も増えていくが、ラストで一気に解決され、伏線も全て回収される。その伏線の張り方や回収の仕方もうまいと思った。グレースの偏頭痛とアンとニコラスがXPを持っている理由、アンが見ているものとグレースが聞いた不可解な物音は何だったのか、二人の子供が話そうとしない過去に何があったのか、使用人の一人であるリディアは何故口がきけなくなったのか、3人の使用人の謎とその存在、これら全てがどんどん解決していくのは見ていて面白かった。ラストの結末は途中で想像は出来たが、それでも驚くべきものであり、最後の謎もラストシーンで暗示的に解明される。アンとニコラスがXPという設定なのは、屋敷の全ての窓をカーテンで覆い、屋敷から光をなくすこと、そして屋敷が閉鎖空間であるということを自然に強調するための場面演出も兼ねているように思う。その効果はもちろん抜群である。また、3人の使用人の存在が物語の面白みを更に引き出している。特にミルズ夫人の存在は大きい。彼女の神秘的な雰囲気と全てを知っているような謎めいた言動は視聴者に更なる疑問を持たせ、恐怖心すら与える。登場人物の存在理由や性格、言動、そして上記のような伏線と謎、その1つ1つを細かく、丁寧に作っているからこそ最後に全てが解明されたとき、視聴者の疑問は全てなくなり納得すると共に、一種の安堵感を得ることが出来るのだと思う。

アザーズには他のホラー映画とは違う恐怖があり、他の映画にはない何かがある。この映画を見ているといつの間にかストーリーや演出に惹かれており、見入っている。だからこそ予想は出来ても結末には驚愕する。映画の本当の面白さがアザーズにはあると思う。私が久々に名作と思える映画だった。一度アザーズを視聴してみることを強くお勧めする。


学生 M・E (2007.1.15)

感想

 見始めた直後から怪しさと緊張感が漂う映画だった。太陽の光に当たると火傷をおってしまう娘・アンと、息子・ニコラスと、精神が不安定な母・グレースの恐怖体験の話である。

 家の中に霊がいて、使用人である怪しいお手伝いさんのミセス・ミルズ、ミスター・タトル、リディアも実は死人だったということに気づいたグレースは、パニックになり、霊に追い詰められそうになったとき、実は自分たち家族も霊だったことを知らされるシーンが印象的である。

 家の中にいると思っていた霊は人間で、そこに引っ越してきた家族と、グレースたち「霊」を治めに来た霊能者であった。 最後の最後で真実がわかる、大どんでん返しの映画だった。

 気になったのは、使用人の彼らを死人だとわかってしまったときの、遺体のアルバム写真である。昔のスペインはそのような風習が本当にあったのだろうか。 霊の立場から見る現実世界もなかなか面白い。それにしても完成度の高い映画だった。