旅するジーンズと16歳の夏

The Sisterhood of the Traveling Pants

 

制作年度 : 2005年

上映時間 : 118分

監督 : ケン・クワピス

出演 : アンバー・タンブリン、etc,,,

学生 N・Y (2009)

あらすじ

 赤ちゃんのときからずっと一緒だった幼なじみの16歳の少女4人が、初めて別々に夏休みを過ごすことになる。内気なリーナは祖父母のいるギリシャのサントリーニ島へ、行く場所がないティビーはそのまま地元のメリ―ランドに残り、「惨めな人々」のドキュメンタリーを撮影することに、活発なブリジットはサッカーキャンプでメキシコへ、カルメンはサウスカロライナにいる別れた父のもとを訪ねるため、4人はそれぞれ旅立つ。その別れの前日、たまたま入った古着屋で、身長も体形も異なる彼女たちの誰が履いても完璧に似合う不思議な1本のジーンズに出会う。4人はそのジーンズを離ればなれになっても変わらぬ友情の証として、夏休み中、順番に着回す約束をする。ひとりが使う期間は一週間、次の人へ発送するとき付ける手紙に着用時の出来事を詳しく書く、等ルールを決めた。この1本のジーンズを通して、4人それぞれが、かけがえのない何かを見つけることになる。

感想

 ストーリーも面白く、メッセージ性もあって楽しく鑑賞できた。アメリカ、ギリシャ、メキシコ(4人がそれぞれ夏休みを過ごした場所)と舞台が次々変わり、各国の文化に触れることが出来る作品だと思う。4人はそれぞれ悩み(恋愛、家族愛、母親の死、離婚など)があり、夏休みを通して、その悩みを解決し成長していく姿が良く描かれているし、キャストも上手く演じている。もう一度観たいし、人にお勧め出来る作品です。

学生 A・N (2007)

感想

 映画『旅するジーンズと16歳の夏?トラベリング・パンツ?』を観てこの『旅するジーンズと16歳の夏?トラベリング・パンツ?』は全米でベストセラーとなった小説、「トラベリング・パンツ」を映画化したものです。この映画は16歳である4人の主人公それぞれの4通りの物語が同時進行の形で展開していきます。そしてアメリカだけでなく、メキシコ、ギリシャと、4人の主人公の物語がそれぞれ異なった場所で繰り広げられていたため、トリコロールに燃えてのレポート同様、スペイン語圏であるメキシコ一国だけではなく、各地域との比較をすることができたため、この映画をレポートの題材として選択しました。

 この物語の主人公は自由奔放なブリジット、引っ込み思案なリーナ、物事に否定的なティビー、そして感情豊かなカルメンの4人の少女たちです。彼女たちは生まれてから今までずっと一緒に過ごしてきましたが、16歳の夏、初めて別々の場所で過ごすことになりました。それぞれの夏休みに向けて出発する前日、4人はある服屋で身長も足の長さも違う4人全員に合うという、不思議なジーンズを発見します。彼女たちはそのジーンズが「何か不思議な力を与えてくれるはず」と信じ、離れ離れの夏休みの間、その1本のジーンズを順番に回し履きすることに決めたのでした。 自由奔放なブリジットは昔から運動神経がよく、陸上競技やスポーツを得意としていました。この夏休みもサッカー合宿に参加するのですが、その舞台がメキシコとなっています。ここでの映像はすべてどこかオレンジがかっていて、メキシコの暑い太陽が照る様子と、湿気が少なく乾燥しているカラッとした空気の様子を受け取ることができました。ブリジットが夜にクラブに出かけるシーンがあるのですが、スペインやメキシコの音楽に代表されるギターを使用した情熱的なメロディーに合わせ、人々は汗を流し、ダンスを楽しんでいました。そこでの人々は、女性の場合は体にフィットした明るい色のワンピース、また男性の場合は上半身裸と、男女ともに肌の露出が多くみられました。一方で演奏者は襟を立てて胸元を開けたシャツにベスト、のように、踊っている人々とは正反対の服装をしているところが印象的でした。

主人公の1人カルメンはプエルトリコ系アメリカ人なのですが、父親の再婚相手の家族とうまくいっておらず、結婚式で細みな体型の白人である義理の妹とまったく同じドレスを用意されましたが、サイズが合わず着ることができませんでした。そのとき我慢できずに「私はプエルトリコ人の血を引いているの!白人と娘とは骨格も何もかも違うってこと、分からないの?!」と泣きながら叫ぶシーンが心に残っています。祖父母の家に旅立ったリーナのいるギリシャ、家族関係に悩むカルメンの物語の舞台、アメリカ,サウス・カロライナ州、地元に残りバイトをしながらドキュメンタリー映画の製作を進める、ティビーのいるアメリカ,メリーランド州、そしてメキシコと、4つの場面が変わるがわる展開される中で、各地域の気候や文化、そして言語の比較ができて、No.1のレポートのように楽しみながら鑑賞することができました。