死ぬまでにしたい10のこと
My Life Without Me
制作年度 : 2003年
上映時間 : 106分
監督 : イザベル・コイシェ
出演 : サラ・ポーリー、スコット・スピードマン、マーク・ラファロ
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学生 S・O (2011)
あらすじ
失業中の夫と、二人の娘と暮らしていたアンは、ある日突然倒れてしまう。長い検査の末、医師から告げられたのは余命2・3ヶ月という宣告。アンはこの事実を誰にも話さず隠し通すことを決意。深夜のコーヒーショップであるリストを作る。タイトルは「死ぬまでにしたいこと」
感想
死という重いテーマにもかかわらず、淡々と進むストーリ展開はやけに現実味を帯びていて、観終わった後に様々なことを考えされられました。なんともいえない余韻を残して終わったなというのが感想です。夫以外の男と・・・というのがとても印象的でリアリティを帯びていたと思います。全体的に見ても、映画のようなわざとらしい演出などはなく、とにかくリアリティを追求した作品だと思いました。自分がいなくなった世界についてあまり考えたことがなかったので面白いと思ったし、とても新鮮でした。
まだ23歳な上、17才で子供ができたという背景を考えると、人に比べあまり遊んでこなかったアンの最後の冒険だったのだろうと思います。アンの選択や、アンの死ぬまでにしたいことに共感できる人ばかりではないと思います。しかし、それでも見る価値はあると思います。普通の余命宣告系の映画は、その人物が死ぬまでを描くことが多いと思いますが、この映画は主人公が死んだ後のことを考えながら、というのが新しかったと思います。残された人のことを考えるところに強く共感しました。本当にいろいろ考えさせられる作品なので、是非他の人にもおすすめしたいと思います。
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学生 N・K (2011)
あらすじ
幼い娘二人と失業中の夫と貧しい暮らしを日常とするが、ある日腹痛で病院に運ばれて検査をすると癌であることが発覚する。さらに、23歳にして余命二ヶ月宣告。しかし彼女はその事実を誰にも告げず、ノートに書き出しドキュメンタリーのように淡々と書き綴り実行していく。ノートには「死ぬまでにしたい10のこと」が書かれ、毎日娘たちに「愛している」という、娘たちが18歳になるまでの誕生日のメッセージを録音する、娘たちが気にいる新しいママを探す、思っていることを言う、夫以外の人と付き合ってみる、男の人を虜にしてみる、お酒とタバコを好きなだけ楽しむ、刑務所にいる父親に会いに行く、爪とヘアースタイルをかえてみる、家族とビーチに旅行に行く。
感想
全体的にタイトルをみて深く考えさせられると思ったのですが納得できない作品でした。良かったと思う点は、病気を自覚してからの苦しみ、残された家族の悲しみを最後まで何の描写もないのは逆に重すぎず、さらりと観られた要因に繋がると思います。彼女は癌と発覚してからも自暴自棄にならず、残された日々を前向きに生きる意志が感じられます。下手に暗い感情ばかりかかれても観ていて飽きてしまうし、無理にドラマをつくらない点は映画全体の好感が持てました。癌の宣告を受けた彼女は、死への漠然とした恐怖を抱く人そのものだと思います。ただ彼女の行動は共感できず、納得出来ない点が多すぎて嫌になりました。
悪い点は子供や夫がいるのにもかかわらず、どうして浮気相手の恋人も誘惑してしまったのか。死を目の前にしたのだから普通は最後まで夫に尽くしたい、そう思うのが普通のはずなのに馬鹿みたいに人に誠実な人を傷つけて自分も傷つく。悲劇のヒロインぶっている彼女が不愉快です。あと偶然が重なりすぎてストーリーの無理矢理さが疑問を拭えませんでした。人生も考えも人それぞれ、と割り切ってしまえばもう少し楽しくみられたと思います。
最後の終わりも綺麗にまとまっていたのですが、私はこれがハッピーエンドになることが悩ましいです。結婚しても貧しい暮らし、お父さんは刑務所、さらに余命二ヶ月で夢がなくなったとしても自分に満足できた人生といえるのでしょうか。客観的にみても私は幸せに思いません。自分の死を逆算できてしまったとき、その時点でもう幸せだと思えないのかもしれませんね。
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学生 M・A (2011)
あらすじ
若くして結婚した主人公のアンは、実家の裏庭にあるトレーラーハウスに夫と二人の幼い娘と暮らしている。ある日、腹痛のため病院に行くことになったアンは、検査の結果、ガンにおかされていることを告げられる。余命二ヶ月ということであった。23歳のアンはこの事実を誰にも打ち明けずに、自分が死ぬまでにしたい10のことをノートに書き出して一つずつ実行に移していく。
1.娘たちに毎日愛していると言う
2.娘たちの気に入る新しいママを見つける
3.娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する
4.家族とビーチに行く
5.好きなだけお酒と煙草を楽しむ
6.思っていることを話す
7.夫以外の男の人と付き合ってみる
8.誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する
9.頬の感触と好きな曲だけしか覚えていない刑務所のパパに会いに行く
10.爪とヘアスタイルを変える
誰にも打ち明けずにこの10のリストを実行していくうちに、生きる喜びを全身で感じるようになる。アンは、自分がいなくなったあとの夫や子どもたちの人生が最高なものになるよう最後まで必死に生きていく。
感想
今、自分が生きていることを大切にしなさいと教えられているような作品だった。もし自分があと二ヶ月で死んでしまうと告げられたらどうなるのだろう。何をしたいと思うか。何をしなければいけないのか。いろいろと考えるきっかけを与えてくれた。普段何気なく毎日過ごしている自分だが、明日自分が生きている保障はどこにもない。そう思うともっともっと「今」を大切にしなければいけないなと感じた。ガンということを医師から告げられて、それを誰にも打ち明けないで生き続ける姿にアンの強さを感じた。それはきっと妻として、母親としての強さだったのだと思う。
夫以外の誰かと付き合ってみるということも、若くして結婚し、今の夫しか知らないアンだからこその希望だと思った。そのとき愛し合っていた相手のリーも、まさか相手が死ぬとは思っていないだろうから、アンが亡くなった事実をあとから知ったらとても悲しいだろうと思うし、リーの心の中にもずっと生き続ける人の一人として残っていくのだろうと思った。
隣の家に引っ越してきた住人も同じアンという名前。なるべくしてなった運命なのだと思った。23歳という年で若くても、しっかりと子どもを育てていて、家族のために大変でも夜中の仕事を一生懸命行い、必死に生き続けるアンの姿は、家族をはじめ関わった全ての人たちの心の中に残り続けるだろうと思った。
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学生 Y・S (2011)
感想
まず、最初の始まりが女の人が雨に打たれているシーンで印象に残りました。
主人公が死ぬまでの日々が描かれているけれど、その過程は夫や子供への愛がたくさん感じられるものでした。夫と隣の女性を仲良くさせようとさせたり、ほかの男性と付き合ったり、一見すると理解しがたい行動であるけれど、それは自分がいなくなった後を考えてもいるのかなあと思いました。
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学生 Y・Y (2011)
あらすじ
ストーリーは、17歳の若さで妊娠し結婚したアンは夜間に大学の清掃員をしている。現在、失業中の夫と子供は2人で暮らしている。ある日アンは、がんの告知で余命2ヶ月と知る。そこで死ぬまでにしたい10つのことを紙に書き出し実行していく話である。 ストーリーは、17歳の若さで妊娠し結婚したアンは夜間に大学の清掃員をしている。現在、失業中の夫と子供は2人で暮らしている。ある日アンは、がんの告知で余命2ヶ月と知る。そこで死ぬまでにしたい10つのことを紙に書き出し実行していく話である。
感想
この話を見て、私だったらアンのように死ぬからといって、他の男性と付き合ってみることはしないと思いました。しかし、「死」というものについて深く考えさせられる映画でした。アンは死んでしまいましたが、泣けるほどでもなかったので悲しくならずに見られる映画だったと思いました。
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学生 Y・S (2011)
あらすじ
カナダのバンクーバーが舞台でアンという女性が主人公である。アンは17歳で妊娠し結婚。幼い娘2人と失業中の夫と共に貧しいながらも幸せな生活を送っていた。アンが23歳になったある日、癌のため余命2、3ヶ月という宣告をされてしまう。誰にも真実を告げずに自分が死ぬまでにしたい10のことを決め、実行していく。
感想
自分が居なくなっても娘や夫が幸せに暮らしていけるよう新しい母親を探したり、涙を流しながら家族に向けてカセットテープにメッセージを吹き込む姿に感動した。アンのような決めたことを遂行し、周りに深い愛情を持って接することが出来る女性になりたいと思った。
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学生 M・Y (2011)
あらすじ
アンは、大学の清掃作業の仕事をし、失業中の夫ドンと2人の娘の暮らしを支える23歳。ホテルの厨房で働く母親は、人生を楽しむことをあきらめてしまっているし、父親はもう10年も刑務所にいる。
ある日、学校に行く娘たちを送っていくドンを送り出した彼女は突然の腹痛に倒れ、病院に運ばれた。
診察を担当したトンプソン医師がアンに告げた検査結果は、「余命2,3ヶ月」という残酷なものだった。若さのせいで癌の進行が早く、もう手遅れだと言われたアンは、言葉をなくす。
病院から戻ったアンは、家族に「だたの貧血だった」と嘘をつく。
誰にも自分の病気のことを話さないと決めたアンは、深夜のカフェでひとり「死ぬまでにしたいこと」のリストを作った。
Things to do before I die(死ぬまでにすること)
・娘たちに毎日「愛してる」と言う。
・娘たちの気に入る新しいママを見つける。
・娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する。
・家族でビーチに行く。
・好きなだけお酒とタバコを楽しむ。
・思っていることを話す。
・夫以外の人とつきあってみる。
・誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する。
・刑務所にいるパパに会いに行く。
・爪とヘアスタイルを変える。
感想
17歳で出産し、若くして2児の母となったアン。夫の仕事も決まりこれからというときに余命の宣告を受けたが、自分のやりたいことを見つけて生きていくアンがすごいと思った。
娘たちに対する愛情が深く感じられたが、死ぬまでにすることの10項目の中に、夫以外の人と付き合うというのがあったことに驚いた。愛する夫と娘たちがいるのになぜ?と疑問に思ったが、おそらくアンが夫以外の人と付き合ったことがないからだと思う。病気のことを誰にも告げず生きていくアンの強さを感じた。
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学生 H・K (2011)
感想
自分は死を宣告されたら何をするかを考えさせられました。
自分だったらアンのように冷静にはいられないだろうし、堪えられないと思います。
「子供達の新しい母親を見つける」
新しい母親を探すのはその時点での母親であるアンのするべきことではないはず。
いくら毎日娘達に「愛してる」と言っても、これと他の男性と付き合う項目があったせいで、家族への愛情があまり感じられないな、と思いました。
全ての項目をアンが生きているうちに達成できなかったので、そこが見終わってもやっとします。
劇中で流れるスペイン語の音楽がいい味を出しています。
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学生 R・M (2010)
感想
死をテーマにしているが、全く暗い話ではなかった。パッケージからは甘い雰囲気の話かと思ったが、それもまた違った。脚本と監督を手がけたコイシェ、彼女自身の女性としての強さが表れた作品であると思った。
主人公アンは若くして死を宣告されるが、周りの誰一人にもそれを伝えない。死ぬまでに10のことをやり遂げると決意するのだ。例えば、「娘たちに毎日愛していると言う」「娘たちの新しいママを探す」「娘たちが18歳になるまで誕生日のメッセージを録音する」。他にも7つ、これらを書いたリストを作った。
この映画の原題は「私のいない私の人生」。まさにぴったりなタイトルだ。自分の死んだ後も続くであろう、自分抜きの人生を想い、彼女は残りの人生を生きる。それだけでなく、「夫じゃない男性と付き合ってみる」「誰かが私と恋をするよう誘惑する」「爪とヘアスタイルを変えてみる」といった、女性としての楽しみも忘れていない。旦那がいるのに他の人と付き合ってみるなど、女性らしい脚本であり、ありきたりな恋愛映画よりも現実味があって面白いと感じた。
この作品を観終えて感じたのは、「生きる」ことは当たり前ではないということ。死ぬという現実を見て初めて、命は長くはないことを知る。改めてそれを感じた。死に迫られつつも、決してそれに逆らうことなく淡々と生きるアンの姿はとても美しかった。
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学生 S・H (2010)
感想
私はこの映画を見て、アンが決して余命2,3か月と宣告された事も泣く事も通院する事も絶対言わなくて、そんな姿を家族に見せないというところに感動しました。理由は、その姿はアンが死んだ後、残された人の記憶に焼き付いて離れないからアンは自分の辛さよりも家族のことを考えたのだと思ったからです。夫や子供は、アンと過ごした楽しい思い出が最期の悲しい思い出になっていってしまうのだと思い、すごく悲しかったです。 また 浮気には共感出来ませんが、多分リーがいたからこそ悲しくてどうしようもない気持ちを和らげられたのだと思うし、最期まで家族に優しくでき、弱い所を見せずにいられたのだと思いました。 最期のシーンが、もしかしたらアンが望んでいたアンのいない生活なのかもしれないと思うと、本当に切なくなりました。
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学生 H・N (2010)
あらすじ
アンは特に考える訳も無く毎日を過ごしていた。アンは12月で24歳、大学の夜間清掃員をしている。家族は夫と女の子2人。17歳で初めてキスした男との間に子供ができ、19歳で長女出産、父は10年間刑務所、母の裏庭でトレーラー生活をしている。ある日、家の中で倒れ病院に運ばれる。病気の内容は両方の卵巣にガンの腫瘍が出来ていて、すでに胃に転移し肝臓にも広がり、持って2,3ヶ月であるということ。そこでアンは、死ぬまでにしたい10のことをノートに書く。「1.娘たちに毎日愛していると言う」「2.娘たちの気に入る新しいママを探す」「3.娘たちが18になるまで誕生日のメッセージを送る」「4.家族4人でビーチに行く」「5.好きなだけお酒とタバコを楽しむ」「6.思っていることを話す」「7.夫以外の人と付き合ってみる」「8.男性を夢中にさせる」「9.刑務所のパパに会う」「10.爪と髪型を変える」
感想
まず映像を見て感じたのが、撮影の仕方がドキュメンタリーっぽいと思った。
子供が寝る時にキティちゃんが出てきたので、日本との繋がりを感じた。アンが10のことを書いた喫茶店とコインランドリーで会った男性リーがアンに恋をし、アンもそれに答え、アンがリーにキスしてくれないと叫ぶと言って本当に叫んだのは、とてもユーモアを感じた。隣に引っ越してきた、主人公と同じ名前のアンが命の大切さ、子供がもしシャム双生児だったらという話を聞いて感動した。主人公がアンに自分の代わりに母親になるように祈って死んでいって、とても悲しかった。自分だったら、自分以外の母親を見つけて欲しくないと思う。自分以外の母親がいると、私のことを忘れてしまうのではないかと不安になるからだ。
最後にテープの内容がボーイフレンドのリーに宛てた内容が流れて、なぜ家族に対してのテープじゃなかったのか疑問に感じたが、そのような意図があるのだと思う。1回では理解できなかったので、機会があれば、もう1回見たいと思う。
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学生 N・O (2010)
感想
タイトルを見る限り、悲しい映画なんだろうなと思いつつも観たくなった。
主人公は癌で余命2ヶ月と宣告されるが、家族には本当のことを言わない。もし自分が余命を宣告されたら、誰にも病気のことを言わず、1人で病気とたたかうことなどできないだろうなと思った。
主人公は、死ぬまでにしたい10のことのリストをつくるが、そのなかに「夫以外の男の人とつきあってみる」というのがある。ふつうだったら今の夫と一緒にいる時間を大切にとか思ったりするのかなと思ったが、主人公アンはちがうみたいで驚いた。リストのなかにはやはり家族関係のものが多いが、「娘たちの気に入る新しいママを見つける」というのはなんだか切ないなと思った。
「死」は突然くるものなんだなというのを改めて感じた。わたしも死ぬまでにしたい10のことを考えてみようとしたが、「死」はまだまだ先のことだと思ってしまって、なかなか考えられなかった。
主人公アンの強さに感動した。
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学生 E・H (2010)
感想
私はこの映画を観る前に、原作の小説を読んだことがあったのですが、
ストーリーが頭の中に入っていても、十分に楽しめる映画でした。
というか、映画をみたことで尚更面白く感じることができた気がするので、
小説を読んだ人でも、ストーリーが分かっているからと言って、
見ないのはおしいと思う映画です。
あらすじは、主人公は23歳の女性アン。
アンは普通の23歳の女性とは少し変わった人生を歩んできた。まず、
17歳で初恋のダンとの間に子供ができ長女を出産したことや、ダンと
結婚してからダンは失業し、2人の子どもがいながらもアンは生活の
ために必死に働いていること、極めつけは23歳の若さで癌を宣告され
たことである。この癌を宣告されたことから、アンは今までの苦労から
解放されたかのように、死ぬまでにしたい10のことを書きだした。
そこからストーリーが展開していく。
この映画の見どころは、アンの一生懸命な姿と人生と向き合う強さに
感動できるとこだと思いました。
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学生 Y・O (2010)
あらすじ
主人公は、夜間アルバイトをしている23歳。家族は、無職の旦那と子ども2人持ち。母親の家の近くのワゴンの家に住んでいた。ある日、主人公は腹痛を感じ、母親に発見された後、病院に行く。そこで、彼女は自分に腫瘍があり、もう手の施しようがない末期であることを知る。そして彼女は、病気のことを家族にも友人にも隠し生活しようと決め、同時に死ぬまでにしたい10のことを書き出す。ストーリーは、残された時間の中で彼女が必死にやりたいことを実行しながら強く生きた話である。
感想
この映画を見て、家族には病気を隠しながら、やるべきことを一生懸命実行していく彼女の強さにとても感動した。まず、病院で余命を告げられた時の医師と彼女の対話は印象に残るものだった。現実を必死に受け止めようとする彼女の動揺や葛藤が強く出ていて、私がもし同じ状況になった時、彼女のように受け止められるのだろうかと思った。また、担当した医師が自分の弱さを認めながらも医師として彼女を支えてあげているところが良かった。
彼女が死ぬまでにしたかったことの中に、「他の男を魅了すること」や「夫や子供に気に入ってもらえる新しい妻を見つけること」などがあった。夫との中も良く、毎日が円満に生活できていても自分が死に直面すると我慢していた本当の気持ちが出てくるのかと感じた。自分にもう時間がないと知り、残った時間を自分のために使うだけでなく、家族を思って新しい妻の候補を探そうとしたり、子どもたちのためにメッセージを録音したりと家族を思って生きていく姿はさすが子どもを持った母親だと強く感じた。でもそれを本当にできる人はいないと思うので、自分が死に直面した時、この主人公に人を思って残りの人生を過ごすことができたらどんなに素晴らしいだろうと思った。
彼女が死ぬまで夫や母親に病気のことを聞かれることもなく、最後まで心配させずに生きた主人公は本当に輝いて見えた。だからこそ、彼女が死んだあと、夫や浮気した男性が泣いているシーンは私もこみあげてくるものがあった。「死」を考える機会はなかなかなかったがこの映画を見てこんな生き方をしたいと思うことができた。
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学生 A・F (2010)
感想
主人公のアンは、ある日突然余命わずかであると告げられ、死ぬまでにしたいことを10個考え、実行していく。アンには、愛する夫と、まだ幼い2人の娘たちがいた。その家族にテープでメッセージを残す部分が印象的で、特に2人の娘たちの毎年の誕生日に渡すためにメッセージを録音していくところが、切なくて、心を打たれた。刑務所にいる父親に会いに行ったシーンも感動した。
また、アンは、自分がいなくなってしまった後のために、新しい母親を探すが、私だったら自分の大好きな人が、自分がいなくなった後に、他の人と過ごしていくなんて考えたくないし、自分の娘たちが他の人を母親として受け入れていくなんて、考えたくないけれど、残された人たちのことを考えて、積極的にその行動を起こしていくアンはすごいと思った。
この映画を見て、私は単純に「アンは強い人だ」と思ったけれど、それと同時に、人間は死を告げられたとき、何を思うのだろうと不思議に思った。もし自分だったら、「死」をきちんと受け止めて、アンのように「それまでの時間の過ごし方」をじっくり考えていくことができるのだろうか。「死ぬまでにしたい10のこと」は、生きているということについて、人間の強さについて、考えさせられる良い映画だと思った。
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学生 Y・M (2010)
感想
この映画は音楽が凄く良くて聞き惚れます。スペイン風の音楽の効果だけでもゆったりとした時間の流れや細かい心情が感じられました。ストーリーに関しても、人生観、恋愛、友情、家族愛などあらゆる視点から主人公の人生か描かれていて充実していました。
ここからネタばれかつ私の気になった点になるのですが、余命宣告を受けた後、アンには新しい恋人ができます。アンは最後の方でその愛人と別れるのですが、別れ際夫の職場のすぐそば(しかも公の目立つ所)で二人抱き合ってキスするのは、子どももいる身なのにもっと人の目を気にした方がいいだろと思いました。自分の恋人だったらと思うと絶対見たくない光景でした。自分が彼女の子どもでも絶対嫌です。でも映画だし、愛し合ってしまっていて余命も短いということで盛り上がる場面になっていて良かったのかなと思いました。さすがスペインは情熱的だと思いました。そこだけちょっと気になりましたが、他は映像の取り方も美しく全体的に好きな映画です。ぜひ見てみてください。
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学生 K・O (2010)
あらすじ
アンは2人の娘をもつ23歳。夫のドンと家族4人で幸せに生活していた。ところがある日、倒れた彼女に医者から卵巣にポリープがあると言われる。そして手術をするには手遅れで、余命はあと2〜3ヶ月だと告げられる。最初は戸惑っていたアンだったが、ある喫茶店で「死ぬまでにしたい10のこと」を手帳に書き綴る。病気になったことは誰にも言わず、手帳に書いた10のことを本当に死ぬまでにしていくというストーリーである。
感想
この映画の名前は聞いたことがあったが、見るのは初めてだった。23歳で卵巣にポリープができてしまったアンをかわいそうだと思った。病気になってしまい、余命2〜3ヶ月だということを知ったのに、なぜ、夫や母親に告げなかったのだろうか。一人で病気と闘うことはつらいはずなのに。もし私がアンの立場にあったら、親や愛する人には伝えたと思う。伝えることで、自分の負担が多少軽くなるかもしれないし、もう少し前向きに生きることができるかもしれない。だから、私は伝えるべきだと思った。
医者がアンに死を宣告するとき、アンの横に並んで話をした。正面に座り、相手の目を見て、死を宣告することはできない医者らしい。その場面には私も共感した。もうすぐ死んでいく人を前にして死の宣告なんてできないと思った。また、その医者が持っているジンジャー飴がシーンに何回か出てきて、何か伝えようとしていることがあるのかもしれないと考えた。 アンが娘や夫、自分に関わった人達にメッセージを残すためにテープに録音しているシーンに思わず涙がこぼれそうだった。もし私がアンの立場だったら、同じように自分がいたことを忘れないように何か行動しただろうか。実際、そのときにならないとわからないかもしれないが…。
最後の場面はいまひとつよくわからなかった。いつの間にか、アンは亡くなっていた。どんな風に周りが悲しんだのか、いつ亡くなったのかが全く描写されていなかった。死というものにあまり触れていないきれいな終わり方だった。そこが少し物足りなかった。
映画の中でスペイン語の曲が流れるシーンがあった。まだスペイン語に慣れないせいか、聞き取りにくかった。しかし、所々聞き取れる単語があり、勉強をしているかいがあると感じた。
全体的に見て、いい映画だったと思う。最後は物足りないかもしれないが、自分が主人公の立場に立って考えることができる映画だと思う。
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学生 M・S (2010)
あらすじ
舞台はカナダのバンクーバー。主人公のアンは大学の夜間清掃の仕事をしている23歳。17歳の時、ファーストキスの相手であったドンとの間に子供を授かり結婚。19歳で次女を出産し、夫のドン、2人の娘とともに幸せな生活を送っていた。
ある日、腹痛のため病院に運ばれたアンは検査の結果、ガンであることが発覚する。彼女のガンはすでに全身に転移しており、手の施しようがなく、余命2ヶ月であることを宣告される。その事実を誰にも告げないと決めたアンは、「死ぬまでにしたい10のこと」をノートに書き出し、それを1つずつ実行していく・・・。
感想
この作品は、アンの家族に対する思いが強く感じられる感動的な作品だと思いました。23歳という若さで突然余命2ヶ月を宣告されるというのは受け入れがたい事実だと思います。もし私がアンと同じ立場だったら恐怖や絶望で何も考えられなくなるような気がします。それでも、アンはその苦しみを誰にも話すことなく、母として、妻として、また一人の女性として残りの人生を精一杯生きていて、アンの強さと家族に対する愛が感じられました。
また、アンが涙をこらえながらテープにメッセージを残すシーンは胸が熱くなるものがありました。一途に家族の幸せを願うアンの姿がとても印象的で感動します。
アンのように「死」を目の前にすると、普段の何気ない生活がとても幸せに感じられるのかもしれません。私たちは普段の何気ない生活を当たり前だと思ってしまいがちですが、実はそれはとても幸せなことなのだということを改めて気づかせてくれる映画だと思います。切なさの中にも家族愛と「生きる」ことの素晴らしさが描かれた素敵な作品でした。
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学生 M・I (2010)
あらすじ
夫と2人の娘と共に、貧しいながらも幸せな生活を送っていた主人公アンが、ある日、癌の発見により余命2、3ヵ月と宣告される。その主人公が、ノートに「死ぬまでにしたい10のこと」を書き出し、残された日々でそれを実行に移していく話だった。
感想
私個人の感想を言えば、もう少し家族4人の時間を大切にする映画かと思っていたため、娘たちに対する愛情はよく伝わり涙が出そうになったが、夫よりも不倫相手との関係が多く、正直あまり主人公に共感できない部分も多かった。また、話が全体的に暗く、見た後あまり良い気持ちのする映画ではないように感じた。よって私はあまりお勧めできないが、映画を見て感じることは人それぞれだと思うので、興味のある人はぜひ見てみてもらいたい。
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学生 Y・I (2010)
あらすじ
主人公のアンは夫と幼い娘2人と暮らしていた。しかし医者から癌を宣告され、余命2,3ヶ月であると言われた。そこからアンは誰にも自分は癌であるとは告げずに「死ぬまでにしたい10のこと」をノートに書きだしていき、それを実行していく。
感想
私はこの映画をみて、余命を宣告されても誰にも告げずにいつものような生活をおくっているアンはとても強い女性だなと思った。また、娘たちにむけたメッセージをテープに録音しているシーンをみたときは悲しくなってしまった。そして、そのテープをアンから娘に渡して欲しいと頼まれたアンの担当の医者がきちんと保管しているシーンをみて良いなと思った。しかし、映画が淡々と進んでいて私はものたりないなと感じたのであまり私はお勧めしないが、感動したい方はみてみる価値はあると思う。
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学生 Y・Y (2010)
あらすじ
主人公アンという17歳で出産、結婚をした女性とその夫、二人の小さい娘たちが登場した作品。
ある日、腹痛で病院に行ったアン、突然医師から癌と宣告され、余命もあと2,3ヶ月・・・。
アンは死ぬまでの間にどうしてもやっておきたいことを10個にまとめ、それらを達成していこうとするストーリーだった。
感想
余命を死ぬまで誰にも言わず、ただ一人だけで苦しみをかみ締めているアン。
そんな中でも一生懸命家族などに普段どおりに振舞う母としてのたくましさを感じた。
娘たちに18歳までのメッセージテープを作成してるときに思わず、涙が・・・
また、願いのひとつである「他の男とつきあってみる」という人間のある意味現実的な醜いところまでもが描写され、
その恋もお互い本当の恋にまで発展していった。実際この願いは驚いた。
やはり一人の女としてとらえてしまった後は別れがつらく、恋の終わりが忠実に再現され
生々しくなんともいえない感情が沸き涙をさそった。
また、アン一家の隣に引っ越してきたアン(くしくも同名)が、パーティに誘われ
そこで体調を崩したアンの代わりに母役をこなしていたことに思わず泣いてしまった。
まるでベッドからその風景を見ているアンが天国から「これで安心ね」といっているような結末・・・
涙なしには見られなかったです。
全体的に、アンは時にもがきながらも
たくましく死を受け止め、通常通り振舞う心の強さ、若くても母親としての責任をもち、家族に最後まで尽くす彼女が私は好きだった。
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学生 M・I (2010)
あらすじ
主人公のアンは17歳で結婚、出産し、2人の子供の母親となった。夫は失業中だが、運よく、プールをつくる仕事につくことができた。アンは夜間の大学の清掃員として働いていた。裕福ではなく、貧乏な生活だったが、アンは愛しい子供2人と、夫に囲まれながら、幸せな生活を送っていた。
そんなある日、アンは突然激しい腹痛に襲われて倒れてしまい、病院に運ばれた。検査の結果、余命2〜3ヶ月の末期癌と診断される。アンは絶望するが、残された時間の中で、
死ぬまでにしたい10のことをノートに記した。その10のことを1つずつ実行していき、
アンは最期の時を迎えた。
感想
この映画を見て、1番に感じたことは、アンの強さだ。普通、23歳の若さで余命2〜3ヶ月の末期癌と診断されたら、絶望、動揺し、生きる希望を無くしてしまうと思う。しかし、アンは、誰にもその事実を伝えず、自分1人で抱え込んで普段と変わらない生活を送ろうとしていて、すごいと思った。夫や子供、自分の母親を悲しませたくないという強い思いがあったから、病気のことを話さなかったのだと思った。また、アンが記した「死ぬまでにしたい10のこと」は自分自身を支え、生きる希望となっていたと思う。1つ1つ実行していくことによって、アン自身がこの世で生きているという実感を持つことができたと思うし、自分が生きていた証を残そうとしていたのだと思う。
この映画は、アンが最終的には死んでしまい、悲しい話ではあるが、アンの周りにはたくさんの愛が溢れていて、またアンも子供たちや夫にたくさんの愛を送っていて、見ていて自然と暖かい気持ちになった。
命の大切さ、家族の愛を感じることができる映画です。ぜひ見てみてください。
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学生 R・O (2010)
あらすじ
主人公のアンは23歳で、無職の夫と幼い子供2人で母親の家の裏にあるトレーラーハウスで暮らしていた。夜は大学の清掃員として働き、日中は家事と子供の世話に追われる生活をしているアンだったが、ある日腹痛で倒れ病院へ行くと、ガンと宣告されてしまう。余命は2ヶ月、アンは病気のことを誰にも言わずに、「死ぬまでにしたい10のこと」を密かに実行していく。
感想
若くして死を宣告された主人公の変わっていく姿を描いていく作品ですが、主人公は悲劇のヒロインで、涙がでる感動のラストというよくある映画ではないところが、この作品の魅力であると思います。「死ぬまでにしたい10のこと」の内容が、家族に対する愛だけでなく、自分の欲求にも向けられており、人間らしく、ナチュラルに人間の死の前の様子を表されています。自分が死んでしまっても、他の人々の生活は確実に進んでいく、それを冷静に捉え、死への不安や悲しみよりも、できる限りの自分の望みと、残された人々の為の行動をしていくアンの姿は、とても感銘を受けます。観たあとに、心が澄んだような気持ちとすこし悲しい気持ちとが入り混じる素敵な作品です。
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学生
あらすじ
アンは 23歳。母親の家の庭にあるトレーラーハウスで、夫と幼い2人の娘たちと暮らしている。夫ダンは失業中で、生活のためにアンは夜間、大学の清掃の仕事をしている。ファーストキスの相手だったダンとの間に子供ができ、17歳で長女を出産した。それからは妻として母親として 毎日に追われる日々を過ごしてきた。ある日、彼女はガンであることを告知される。ガンは全身に転移をしていて、余命 2ヶ月の宣告を受けたアンは死ぬまでにしておきたいことを10項目書き出す。
1.娘たちに毎日「愛してる」という。
2.娘たちの気に入る新しいママを見つける。
3.娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する。
4.家族でビーチへ行く。
5.好きなだけお酒とタバコを楽しむ。
6.思っていることを話す。
7.夫以外の男の人とつきあってみる。
8.誰かが私と恋に落ちるよう誘惑をする。
9.刑務所にいるパパに会いに行く。
10.爪とヘアスタイルを変える。
感想
私がもし同じ立場になったら同じようなことを言うのではないかと思いました。なかなか、人間の欲望をうまくとらえた映画だと思いました。
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学生 K・N
感想
なんだか甘い映画のような気がして観たくなかった。主人公アンが病に侵されるストーリーはご都合主義がある。この映画もまさに都合よく恋人ができ、自分の代わりになるアンという同じ名前の人の良い女性が出てくる。しかし、それらを許すくらいの力強さを主人公が持っている。そういう偶然を引き寄せてしまうのも当たり前に思える演技がいい。また、彼女が誰の目の前でも泣かないのがいい、誰一人にも自分の病気を明かさない。
また、アンが何かすばらしい感性を持っていることを示すショットがある。ハンサムだけど頼りない夫とふたりの子供を抱えたくましく、あまり愚痴も言わずにたんたんと生活しているが、若くして子供を持ってしまったがために失ったものを彼女は知っている。彼女が働くのは夜間の大学構内の清掃作業だ。彼女が昼間にいるべき場所だった。
この映画を観て久しぶりに泣いた。彼女が戦い生活を支えた現実に悔いはないかもしれないが、諦めと家族への愛と悔しさが入りまじって悲しいのだ。彼女は家族へのメッセージをテープに録音するが、家族は彼女の本当の気持ちを知ることはない。それが悲しかった。
ロック・グループ「ブロンズ」のボーカル、デボラ・ハリーの母親役がうらびれた奥に若い時の美しさをにじませていい。アンの主治医役が気に入った。
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学生 C・S (2009)
感想
スペインとカナダの合作映画でカナダのバンクーバーが舞台の映画。
ストーリーは17歳で出産、結婚し、今は大学の夜間清掃員として働きなががらトレーラーカーで子供2人、失業中だったが臨時の仕事が見つかった夫の4人で暮らしてしている23歳のアンという女性が主人公である。アンはガンを宣告受け余命2、3ヶ月と言われ死ぬまでにしたい10のことを見つけそれを行っていくというものである。
この映画は今まで見たことはなかったがタイトルは少しないようを知っていて、10のことは家族を愛する、〜を食べる、〜するなどそういうような事だろうと検討はついていたがその通り家族関係のことが多かった。私は純粋そうなしたいことだけというイメージを持っていたがアンは今まで1人の男しか知らなかったらしく、したいことに「他の男の人と付き合う」というのがあり、正直えっ?と思ってしまった。確かに他の男の人と関わってみたいという気持ちもわからなくもないが、子供がいるのに浮気や不倫などのような恋愛話はあんまり好きではないため若干後味が悪く、なるべく純粋な願いだけにしてほしかったかなとも思ったがこれも人間味を出すためかなと考えてなんとか消化した。
その他のしたいことは娘を愛する、家族と出かける、服役中の父に会う、酒とタバコを好きなだけ楽しむ、娘たちの新しい母を見つけるなどで、これらは人間一人一人が一生をかけてやっていくことであっのでたった23歳で余命宣告され、さらに娘・家族もいて・・・それでも死ぬと考えるととても切なかった。しかしわりかしすっきりとした映画だったのでとても見やすかった。
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学生 N・U (2009)
感想
人が必ず直面しなければならない「死」について、私は死をまだまだ先のものだという意識が強いのだと思いました。私もアンのような立場だったらどうし ようか、同じように10のしたいことを考えてみたが、人生はまだ長いから、としたいことを後回しにしていることに気付きました。みんながみんなそういうわ けではないかもしれないが、アンのように、死に向き合って初めて残りの日々を十分に生き切れることもあるのかもしれないと思いました。誰にも病気のことを言わず、治 療もせずに、1人で静かに死を受け入れていくアンの強さと、子供たちを思う優しさに感動しました。
アンは死んでしまったけれど、重く悲しい内容というわけではなく、自分を残しながら生きるという素晴らしさと切なさ感じることができました。良い作品だ と思います。
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学生 T・H (2009)
感想
私はこの作品を観て死というものは突然に訪れるものなのだと感じました。主人公は失業中の夫と二人の子供を持つ23歳の女性アン。物語はその主人公アン が大学の清掃の仕事をしているところから始まる。ある日アンは突然腹痛で倒れてしまう。そこで病院に運ばれ検査を受けるのだが、その時、自分が行けなく なった娘の幼稚園の迎えを自分の母親に頼んでくれと看護師に頼むアンの必死さが印象に残っている。家族を大事にしているんだと感じた。その後検査を行い、検査結果を聞 くのだが、その告知をするトンプソン医師が「私は患者の目の前に立って宣告はできない、申し訳ない」と泣きながら言っていたのも印象に残った。医師は静か にアンの横に座りアンの容体、がんについて話し始める。そこでアンは余命2カ月だと告げられる。アンはその事実を誰にも告げないことを決め、「死ぬまでにしたい10 のこと」をノートに書き出し、一つずつ実行してゆくことを決める。その中には娘に毎日愛していると言う、娘の18歳の誕生日まで毎年ビデオレターを送る、 ほかの人と付き合う、刑務所に服役中のお父さんに会う、新しい母親を探すなどがあった。現にアンはそれを一つずつ実行していく。
そこでとても面白かったのはほかの人と付き合うというエピソード。そこで出会う男の人がとてもかっこよかった。その男は人妻と付き合っているんだという 自覚もあり、遠慮がちに接しているのだけれど、いつしかほんとに恋をしている自分に気づく。しかし人妻だからとあっさり身を引くところが潔くてとてもかっ こよかった。
この物語で一番素敵なのはアンの死んでいくところが描かれていないところである。最後に描かれているのは自分の周りの人々のその後についてである。アン がいなくなってからの新しい母親アンとの家族の生活が描かれている。そこがなんだか素敵な終わり方だと感じた。この映画は全体的にハリウッド映画のように 喜怒哀楽がオーバーリアクションには描かれていない。物語が静かに淡々と進んでいく。アンがガンを宣告されたときに死にたくないなどと泣いたりするシーンもなく淡々 としていたので、正直本当に死んじゃったの?というくらいだった。ただそこがこの作品の主人公が死んだのに妙に後味がいいところなのでそこが面白いと感じた。
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学生 M・S (2009)
感想
失業中の夫と二人の娘に囲まれ、貧しいながらも幸せに暮らしていたアン(サラ・ポーリー)は、ある日、突然倒れてしまう。長い検査の末、医師から告げられたのは「余命2〜3ヶ月」。アンはこの事実を誰にも話さず秘密にすることを決め、深夜のコーヒーショップでリストを作る。そのタイトルは「死ぬまでにしたいこと」。
以前本を読んでいて、興味を持っていたためいい機会だと思い見た。映画自体は淡々と進んでいるが、時間は大切であると考えさせられる映画だった。my life without meというサブタイトルが切ない。
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学生 I・M (2009)
感想
17歳で母親になり、夫は失業しているという環境の中で、愚痴一つ言わずに家事や深夜の大学の清掃アルバイトをこなす姿に強さを感じた。迫りくる死について誰にも伝えずに自分だけの秘密にしていたのだが、何かのきっかけでいらだってしまったり、泣いてしまったりするところでは少し胸が痛くなった。
テープレコーダーに毎年娘に贈るメッセージや、主人公の母親、夫、浮気相手に対するメッセージを録音しているところではジーンときた。
主治医がかわいいと思った。
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学生 H・K (2009)
感想
私はこの作品を見て、主人公のアンは強い女性だなぁと思いました。普通、「あなたはあと2ヶ月しか生きられません」と言われたら、恐怖や絶望で自分保っていられないのではないかと思うのですが、アンは、その事実をだれにも知られないように装い、2ヶ月間を精いっぱい生き抜いていたのですごいなぁと思いました。私はアンが末期のがんでもう二ヶ月ほどしか生きられないということを最期まで誰にも告げなかったのは、夫や子供を本当に心から愛していたからなのではないかと思いました。愛しているから心配させたくない、愛しているから真実を知ってほしくないと思ったのではないでしょうか。また、本当に心から夫や子供を愛しているのに、自分が死んだ後のことを考えて、新しいママを探したということには驚きましたし、自分にはできないなぁと思いました。もし私がアンのような状況にいたら、自分が死んだあとに愛する夫と子供が他の誰かと幸せに暮らすことなんて考えたくもないと思ってしまうと思います。そう考えるとアンは、自分がいなくなっても夫と子供に幸せに生きていってほしいと思ってそのような行動を起こしていったので本当にすごいなぁと思いました。最後に、この映画を通して、人を本気で想えることのすばらしさを学びました。家族ものの作品が好きな人などにはお勧めです。
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学生 N・U (2009)
感想
人が必ず直面しなければならない「死」について、私は死をまだまだ先のものだという意識が強いのだと思いました。私もアンのような立場だったらどうしようか、同じように10のしたいことを考えてみたが、人生はまだ長いから、としたいことを後回しにしていることに気付きました。みんながみんなそういうわけではないかもしれないが、アンのように、死に向き合って初めて残りの日々を十分に生き切れることもあるのかもしれないと思いました。誰にも病気のことを言わず、治療 もせずに、1人で静かに死を受け入れていくアンの強さと、子供たちを思う優しさに感動しました。
アンは死んでしまったけれど、重く悲しい内容というわけではなく、自分を残しながら生きるという素晴らしさと切なさ感じることができました。良い作品だと思います。
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