ミッシング

Missing

 

制作年度 : 1982年

上映時間 : 122分

監督 :コスタ・ガヴラス

出演 :ジャック・レモン

学生 A・F (2011)

感想

 1970年代のチリでクーデターがあった時に、アメリカ人青年数名が行方不明になった実話を元にした映画。

 実話であるとは思えないほどの内容で、驚いたと共に、軍事クーデターとは何か、国の利益のために個人を捨てていいのかなど、いろいろなことを考えさせられる映画だと感じた。

学生 Y・I 

あらすじ

 今回私は、「ミッシング」というスペイン映画を見た。パッケージの裏に書いてあるあらすじを読んで面白そうだと思ったのが理由である。

 監督は コンスタンタン・コスタ = ガヴラス 、主な出演者は ジャック・レモン シシー・スペイセク ジョン・シーア である。この映画は、 1970 年代のチリでクーデターがあったときに、アメリカ人青年数名が行方不明になった実話をもとにした映画である。なお行方不明の英語が「ミッシング( Missing )」という意味であるため、そこからの題名ではないかと考える。映画のおおまかなあらすじとしては、主人公チャーリーとベスは祖国アメリカを離れチリで暮らしていた。しかしチリでは軍事クーデターが起こってしまい、二人にはさまざまな不安が押し寄せる。町では毎日人々が殺されていく。そんな中、チャーリーがある日突然軍部に連行されてしまう。その知らせを聞いた父親エドはニューヨークから駆けつけ、ベスと共に必死に息子を探す。チャーリーを探していくうちに、ある疑惑が浮かんできた。アメリカ政府はあまり協力的な態度ではないことから、軍事クーデターにはアメリカが絡んでいるのではないかという疑惑である。また、チャーリーの自由主義でたくさんのことを知りたがる性格により、さまざまなメモを取っていたことから、アメリカ政府にマークされたのではないかという疑惑も出てくる。結果、チャーリーやその友人は処刑されていた。アメリカ政府はチャーリーが生きているとしたが、エドのたしかな情報から処刑されたことを確認し、クーデターに関わっていたことを認めた。エドは最後に、大使館や領事館の人間に「お前らを訴える。お前らみたいなクズを野放しにしておくほど、アメリカは腐っちゃいない。」と言い、チリを後にした。これがこの映画のおおまかなあらすじである。

感想

 この映画を見た感想としては大きく二つあるが、まず一つはいろんなことを考えさせられる映画だということである。実話をもとにした映画というのにもかかわらず、実際におこったこととは思えなかった自分にあきれてしまった。映画の中ではチャーリーが行方不明になってしまったことにより、エドはチャーリーとベスのことをより知っていく。二人のことを快く思っていなかったエドであるが、息子を愛している気持ちとともに二人への誤解が解けていく。その気持ちの変化を映画を通して見て、人間は何か大きな出来事が起きないかぎりあまりに日常すぎる間違いには気づかないのかもしれない。気づくのは非常に難しく、気づいたときにはすでに遅いときもあるのではないかと思った。また、エドが成長していく姿を見て、私は自分自身成長したような感覚になった。自分自身が成長できるような映画はすばらしいとはじめて感じた。

 この映画のもう一つの感想は社会に訴えかけるものがとても大きな映画だと思った。軍事クーデターとは何かという疑問を始め、国の利益のために個人を捨てていいのか、国際的な力の差は何か、アメリカの帝国主義は何かなど、多くのことを訴えかけている。これらの訴えは無視できないものばかりである。さらに実話であるということもあり、社会的影響は大きなものがあると思う。この映画で訴えられていることをもっと考えていきたいと思った。

学生 K・N 

感想

 今回、「ミッシング」という映画を見たが、とても考えさせられる映画でした。この映画は、 1970 年代のチリでのクーデターについてのことですが、実話をもとにした映画です。しかし見ていくうちに実話ということを忘れるほど、驚いたことがいっぱいありました。チリでのクーデターには、アメリカが関与していて、主人公やその友人などがアメリカに裏切られた形になり、とてもショックでした。ほかにも、登場人物の気持ちの変化の流れなど、様々な展開があり、見入ってしまいました。とても考えさせられる映画であるし、とてもいい映画でした。