学生 M・S (2011)
あらすじ
火星で暮らしていたメルカーノは、ある日、ペットの火星犬を地球から来た火星探査機の下敷きになり潰されてしまう。その後復讐のために地球へと向かったメルカーノがたどり着いたところは、アルゼンチンのブエノスアイレスだった。メルカーノはさみしさのあまりにバルチャー世界で火星を作り楽しんでいた。しかし、メルカーノは人間に騙され、人間はバーチャルの世界を使ってビジネスを成功させていった。人々は夢に見ていた世界を手に入れたが、それらのテクノロジーは人々を壊していった。けれども、メルカーノの活躍により人々をダメにしていったテクノロジーを壊すことに成功し、人々が忘れていた大切なものを思い出すことができた。対立していた人々も皆仲を戻し、メルカーノも無事に火星に帰ることができた。
感想
はちゃめちゃなブラックギャグあり、歌って踊るハッピーなミュージカルありの、スピード感溢れるラテン度120%アニメーションで、とても楽しく見ることができた。鮮やかな色彩で、火星人メルカーノをはじめとする他のキャラクターたちはとてもかわいく描かれていた。CGで書かれた火星人メルカーノの視点を通して、アルゼンチンが抱える貧富の格差、失業問題、犯罪などの社会問題が浮き彫りにされていた。物語の最後に用意されている結末は、ハッピーエンドへのアンチテーゼとともに私たちが漬かりきっているテクノロジー社会への警告であると思った。