どつかれてアンダルシア(仮)

Muertos de risa

 

制作年度 : 1999年

上映時間 : 100分

監督 : アレックス・デ・ラ・イグレシア

出演 : サンティアゴ・セグーラ、エル・グラン・ワイオミング

学生

感想

 スペインの劇場やお客さんの雰囲気がとてもよくわかる映画だった。そして、外国でも「漫才」は普通に行われているのだなぁと驚いた。日本色が強いと思っていたので。笑える(?)サクセスストーリーだった。

 先生がおっしゃっていた、「靴下」も登場した。スペインの文化が詰まっている作品だと感じた。 ニノはブルーノをうらやましく思い、ブルーノは笑いの取れるニノをうらやましく思い、お互いに蹴落としていくという、悲しい方向に進んでいくのはちょっと後味が悪い。あそこまで憎みあうのもすごい。素直になればお互いに高められる仲なのに残念である。いろいろな意味で新鮮な映画でした。

 

学生  R・K (2009)

感想

 私は初め、この映画はお笑いコメディと書いてあったので、楽しく笑える映画だと思っていました。確かに笑えるところはありますが、それよりもむしろ人間の弱さを感じる映画だったと思います。

 「どつく」ということだけで有名になり、大金を手にした2人ですが些細なことからお互いを憎しみあうようになり、最後には精神まで病んでいく姿が印象的でした。しかも、はじめは順調だった自称二枚目のブルーノが負け組、いつもいいことがない醜男のニノが勝ち組になるのも何ともいえないような気持ちになりました。終盤でブルーノが箱に入った靴下を出したときには一瞬感動しましたが、うまい具合に裏切られました。

 しかし、表面では憎しみながらも本当はお互いを気にかけ、必要としているのだというのも感じました。1番最後のシーンではちょっと笑いつつも、そんなことを感じさせてくれる暖かいものだったと思いました。

 あまりきれいな物語ではないですけれど、十分楽しめる映画だったと思います。