学生 R・K (2009)
感想
私は初め、この映画はお笑いコメディと書いてあったので、楽しく笑える映画だと思っていました。確かに笑えるところはありますが、それよりもむしろ人間の弱さを感じる映画だったと思います。
「どつく」ということだけで有名になり、大金を手にした2人ですが些細なことからお互いを憎しみあうようになり、最後には精神まで病んでいく姿が印象的でした。しかも、はじめは順調だった自称二枚目のブルーノが負け組、いつもいいことがない醜男のニノが勝ち組になるのも何ともいえないような気持ちになりました。終盤でブルーノが箱に入った靴下を出したときには一瞬感動しましたが、うまい具合に裏切られました。
しかし、表面では憎しみながらも本当はお互いを気にかけ、必要としているのだというのも感じました。1番最後のシーンではちょっと笑いつつも、そんなことを感じさせてくれる暖かいものだったと思いました。
あまりきれいな物語ではないですけれど、十分楽しめる映画だったと思います。