アラトリステ

El capitan Alatriste

 

制作年度 : 2006年

上映時間 :139分

監督 : アグスティン・ディアス・ヤネス

出演 : ヴィゴ・モーテンセン

学生 T・Y (2010)

あらすじ

この映画は戦場を生き抜いたヴィゴ。戦死した友との誓いを守るため、戦場からマドリードに戻り彼の息子を引き取るというストーリーでした。

感想

マント着けて立っているだけで見事に絵になるヴィゴはさすがだと思いました。剣はフェンシングみたいなやつなので、LOTRのアラゴルンの時とはちょっと違ったけどやっぱりヴィゴの剣さばきはさすがだと思いました。いろいろとリアルなのでたまに目を背きたくなるシーンが多々ありました。いくらそういう時代とはいえ孤高の英雄としてヴィゴの生き方は悲しくなりました。

人間は盾となり弾を受けて倒れたあと、長い槍をもった新たな人間同士が倒れる、その後はまた人間同士の切りあい、前列の人間から死んでいきます。大仕掛けの戦争映画よりも人間同士が殺しあっている様が生々しく伝わってきて心が痛くなりました。

人間盾を指示する方もされる方も当然のように進んでいく様にぞっとします。

そして最後には 「新兵は後ろへ。 老兵は前へ」

英雄だったはずのヴィゴも、もはや老兵扱い。

死んだ友から託された息子イニゴは新兵として参戦していた。ヴィゴは前列に立ち、振り向きイニゴに後列に下がるように合図を送る。すべてを受け入れ覚悟している静かな表情の瞳が悲しかったです。そして前列に立ちながら敵に向かっていくシーンで終わりました。

でも、ヴィゴはこんなところで盾となって死んだりしない、きっと生き抜いて寿命を全うしたに違いないと思いました。