4、おわりに
ホームページの設計について、内容にウエイトをおいて話を進めてきたが、それには理由がある。HTMLを知らなくてもエディタでホームページが作れる日が近づいている。一方でHTMLには、かなり表現の限界があるということもわかっていただけたと思う(最近は、一部のブラウザソフトでかなりいろいろなことができるようになってきたが)。
そこで、ホームページの内容を充実させることが、一番重要になってくる。
ホームページを使って何ができるのか、何がしたいのかを考えてみることが、必要な時期ではないだろうか。最後に、それではじっくりとホームページ設計の基礎から学んでみたいと思われた読者のために、ホーン(1991)、シュナイダーマン(1993)を読んでみることをおすすめしたい。
謝辞
本稿のために、快くホームページを使わせて下さった東北学院学院中学高等学校の井口巌先生にお礼申しあげます。
参考文献
- ホーン,R.E.(1991)『ハイパーテキスト情 報整理学ー構造的コンテンツ作成のすすめー』日経BP社
- 市川尚・井口巌・鈴木克明(1995)「WWWホームページはどのように設計したらよいか〜小中高ホームページの調査・分析の観点から〜」『第21回教育工学研究協議会全国大会発表論文集』,pp.65-68
- 川添歩・編集部(1995)「ホームページオーナーになるためのHTML入門」『インターネットマガジン』1995年8月号,pp.75-95
『楽チン、ホームページの作り方』CD-ROM(Mac+Windows版)(株)マコス
シュナイダーマン,B.(1993)『ユーザインタフェースの設計(第2版)ーやさしい対話型システムへの指針ー』日経BP社
- 吉村信・家永百舎子・鐙聡(編著)(1995)『インターネットホームページデザインーインターネットエンジェルたちのためのWWW&HTMLー』翔泳社
用語解説
- ハイパーテキスト:ある場所から、その関連する項目をつなげ、行き来できるようにすること。従来のテキストは流れが一方向であったのに対し、関連項目へ飛んだりと相互参照型の構造である。
- リンク:ページとページを論理的につなげること。あるページから他のページへジャンプするボタンを用意すること。
- WWW:World Wide Webの略語。世界中の情報をハイパーテキストベースで検索していくインターネット上のサービス。
- ブラウザ:WWW上で公開されている情報(ホームページ)を見てまわるためのソフトウエア。WWWだけでなく、他のインターネットサービスも見れるよう、サポートしている。NetscapeとMosaicが有名である。
- ホームページ:ある場所から、WWW上で見るために発信されている情報。以前は、公開されているページの一番先頭の部分を指したが、今は、ページ全体をまとめてそう呼ようになってきた。
- ページ: WWWでは、情報公開の最小単位。1ページは、ブラウザでスクロールできる範囲。ホームページを構成する要素である。だいたいhtmlファイル1つ分である。
- HTML:Hyper Text Markup Languageの略語。ホームページを書くための言語である。
- サーバ:情報を発信しているコンピュータのこと。ちなみに情報を受け取るコンピュータをクライアントと呼ぶ。
- サイト:サーバとかなり近い意味で使われるが、情報の発信場所という意味あいが強い。自分の作ったホームページの適応範囲。
- URL:Uniform Resorce Locatorの略語。ホームページのあるところを示す住所のようなもの。ホームページのURLはhttp://で始まる。簡単にアドレスとも言う時がある。
- 100校プロジェクト:文部省と通産省による通信環境提供プロジェクトの略称。平成7、8年度、サーバを貸与し、通信回線料を提供して、インターネットの教育利用を試みている。
ichikawa@edutech.tohoku-gakuin.ac.jp(Hisashi Ichikawa)